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「取締役の報酬等として株式を無償交付する取引に関する取扱い(案)」が公表されました

2020年9月11日にASBJより「取締役の報酬等として株式を無償交付する取引に関する取扱い(案)」実務対応報告公開草案第60号が公表されました。以下内容を簡単に確認します。

会社法の改正により、上場会社が取締役等の報酬として株式の発行等をする場合に、金銭の払い込み等を要しないことが新たに定められたことに対応するもので、意見募集期間は2020年11月11日までとされています。

上記実務対応報告(案)は、事前交付型と事後交付型に分けて会計処理が定められていますが、大雑把な理解としてはストックオプションの会計処理のようなものととらえておけばよいと考えられます。ちなみに、この実務対応報告にない会計処理については、「ストック・オプション等に関する会計基準」等の定めに準じて会計処理を行うとされています(19項)

1.事前交付型

①新株発行する場合

取締役等に対して新株を発行し、これに応じて企業が取締役等から取得するサービスは、その取得に応じて費用として計上する(5項)とされています。

各会計期間における費用計上額は、株式の公正な評価額(公正な評価単価×株式数)のうち、対象勤務期間を基礎とする方法その他の合理的な方法に基づき当期に発生したと認められる額とされています(6項)。なお、公正な評価単価は付与日において算定し、原則としてその後見直さないこととされています(7項)。

年度通算で費用が計上される場合は、対応する金額を資本金又は資本準備金に計上し、年度通算で過年度に計上した費用を戻し入れる場合は対応する金額をその他資本剰余金から減額するものとされています。なお、年度末にその他資本剰余金の残高が負の値となる場合には、「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準」第12項にしたがって、その他資本剰余金を零として、当該負の値をその他利益剰余金から減額することとされています(9項)。

四半期では、年度と同様の処理を行うものの、翌四半期会計期間の期首に戻入を行うものとされています(10項)。

没収によって無償で株式を取得した場合は、自己株式の数のみの増加として処理することとされています(11項)。

基本的な仕訳は、勤務期間等に応じて、以下のような仕訳になります(設例1-1)

借)報酬費用 XXX 貸)資本金 XXX

無償取得の見込数と実績の相違などにより、戻入が発生する場合の仕訳は、上記設例で以下のように示されています。

借)その他資本剰余金 XXX 貸)報酬費用 XXX

②自己株式を処分する場合

取締役等の報酬等として、自己株式を処分する場合の会計処理は、割当日において処分した自己株式の帳簿価額を減額するとともに、同額のその他資本剰余金を減額することとされています。会計期間末においてその他資本剰余金残高がマイナスとなった場合の取扱いは新株発行の場合と同様とされています(12項)。

費用計上も新株発行と同様でですが、没収によって株式を取得した場合は、割当日に減額した自己株式の帳簿価額のうち、無償取得した部分に相当する自己株式を増額し、同額のその他資本剰余金を増額することとされています(14項)。当初の処理(相当分のみ)を取り消すイメージです。

設例1-2で示されている仕訳の流れは以下のとおりです。

割当日(自己株式の処分)
借)その他資本剰余金 XXX  貸)自己株式 XXX

各期の費用計上
借)報酬費用 XXX 貸)その他資本剰余金 XXX

没収時
借)自己株式 XXX 貸)その他資本剰余金 XXX

費用の戻入が必要な場合
借)その他資本剰余金 XXX  貸)報酬費用 XXX

2.事後交付型

①新株発行の場合

事後交付型の場合、サービスの取得に応じて費用計上を行うのは同様ですが、対応する金額(相手勘定)は、株式の発行等が行われるまでの間、貸借対照表の純資産の部の株主資本以外の項目に株式引受権として計上するとされています(15項)。

そして、割当日に、新株を発行した場合には、株式引受権として計上した金額を資本金または資本準備金に振り替えるとされています(16項)。

仕訳は、各期の費用計上時に、
借)報酬費用 XXX 貸)株式引受権 XXX

と計上し、新株発行時に以下の仕訳で資本金に振り替えが行われます。
借)株式引受権 XXX 貸)資本金 XXX

費用の戻入が必要な場合は、事前交付型の場合と同様に
借)株式引受権 XXX 貸)報酬費用 XXX

という仕訳になります。「株式引受権」という科目がそのままBS科目として使用されるようになるのかは定かではありませんが、勘定科目が一つ増えることとなりそうです。

②自己株式処分の場合

費用計上は新株発行の場合と同様に行うこととされていますが(17項)、割当日に、自己株式の取得原価と株式引受権との差額を、自己株式処分差額としてその他資本剰余金の増減として処理することとされています(18項)。

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