閉じる
閉じる
閉じる
  1. 書面交付請求の対象範囲が縮減される方向へ
  2. プライム市場上場会社の英文開示実施率が92.1%に上昇
  3. 有償ストックオプションの会計処理が再論点化?
  4. 会計監査人の異動は2年連続で200社超
  5. 女性活躍推進法に基づく男女別賃金格差開示が2022年7月以後終了事業年…
  6. 日本税理士連合会がインボイス制度の導入延期か運用緩和を求める
  7. 光通信株式会社と株式会社光通信
  8. 株式需給緩衝信託の会計処理
  9. 非財務情報開示強化に向けた動向
  10. 監査法人ハイビスカスに対する行政処分等を勧告
閉じる

出る杭はもっと出ろ!

贈与税、暦年課税が廃止の方向で議論

T&A masterのニュース特集に「暦年課税は廃止へ、相続税・贈与税一体化議論が開始」という記事が掲載されていました。

政府税制調査会が相続税・贈与税の一体化に向けた検討をスタートさせるとされ、例年から具体的な検討に入るとのことです。なお、与党の税制調査会による令和3年度税制改正の検討項目にも相続税・贈与税の一体化が入っているとのことです。

どの程度まで検討が進むのか未知数とされているものの、与党・野党ともに検討対象としてる論点のようですので、改正に結びつく可能性は高いのではないかと思われます。

「政府が相続税・贈与税の一体化の議論を開始した大きな理由は、資産再配分機能の確保と資産移転の時期の選択に中立的な税制の構築を図ることにある」とされています。

米国やドイツ、フランスでは資産移転の時期に関係のない中立的な税制となっているとのことで、同じような仕組みが模索されているようです。

現行税制では、3年以内加算のような仕組みはあるものの、基本的に相続税と贈与税が異なる枠組みとなっていることから、「相続税の限界税率を下回る水準まで財産を分割することで、相続税の累進負担を回避しつつ、多額の財産を移転することが可能となっている」とされています。

そこまでするのは、結構な富裕層の話だと考えられますが、一方で、「29歳以下の若年層に対して複数年にわたり連年贈与をするケースが多く見受けられて」いるとのことです。

贈与税は暦年で110万円の基礎控除があり、基礎控除控除後の課税価格200万円までは税率10%とされていますので、仮に年間200万円を贈与したとしても税額は9万円ですむという計算になります。仮に子どもが2人という場合であれば、年間400万円ずつ低い税率で資産を移転することが可能となります。さらに孫なども対象とすれば、結構な額の資産を低い税率で引き継ぐことが可能となりますので、よほどの富裕層でなければ、かなり有効な手段といえます。

このような状況を踏まえ、資産の移転時期に関係なく、納税者にとって生前贈与と相続を通じた資産の総額にかかる税負担が一定となる仕組みが模索されることとなったようです。

米国では一生涯の累計贈与額と相続財産額に対して一体的に課税される仕組みとなっている一方、ドイツやフランスでは一定期間の累積贈与額と相続財産額に対して一体的に課税する方式となっているそうです。

今までの制度を考えると、さすがに一生涯とするのは反発も大きそうですし、元々3年加算の制度もあるので、同じような仕組みが導入されるとしてもドイツやフランスのような一定期間の贈与が対象とされることとなるのではないかと推測されます。なお、一定期間はドイツ10年、フランス15年とされているとのことですので、日本でもこのくらい期間で考慮されることになるのではないかと個人的には思います。

仮に改正されるとして、気になるのは、改正前の贈与も含めて一体化の対象となるのか、改正後の贈与のみが一体化の対象となるのかですが、この点については特に述べられていませんでした。改正が実現するのか、改正されるとしてもいつから適用なのか等は未知数ですが、贈与税と相続税が一体化されることとなれば、贈与してもしなくても結果は変わらない一方で、改正前の贈与は対象外となる、あるいは、改正が見送られたということになれば、贈与を考えていた場合には実行することによって節税が可能となる可能性があるので、そういった意味で実行あるのみということかもしれません。

また、今年度末で適用期限を迎える「教育資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置」及び「結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置」は令和3年度税制改正で大きな論点となっているとのことです。

これは、「これらの非課税措置は富裕層を優遇するものであり、格差の是正に逆行する制度であるとの批判の声がある」とされいるためです。使途が絞られるものの、教育資金はいずれにしてもかかるものなので、子どもや孫ごとに1500万円という多額の贈与非課税枠を設けるというのは、次世代のためという名目は理解できるものの、非課税枠が大きすぎるように感じます(これこそ、受ける側の世帯収入等で制限を設けるべき項目だと個人的には思います)。

令和3年度税制改正でどのような決着となるのか注目です。

関連記事

  1. SO税制拡充は限定的に-平成31年度税制改正

  2. スキャナ保存制度の抜本改革を確認(令和3年度税制改正大綱)

  3. 平成30年度税制改正を確認-法人税関連(その4:最終回)

  4. 大規模法人の完全孫会社が中小企業特例の適用対象外に

  5. 所得拡大促進税制の適用判定における雇用調整助成金の益金算入時期に…

  6. 平成27年度税制改正(その4)-消費税関連




カテゴリー

最近の記事

ブログ統計情報

  • 12,073,155 アクセス
ページ上部へ戻る