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ユーグレナが日本ではじめてバーチャルオンリー株主総会(臨時株主総会)を開催するそうです

昨日の適時開示情報でユーグレナ社が「臨時株主総会(バーチャルオンリー株主総会)の開催日時等の決定及び定款一部変更に関するお知らせ」を開示していました。

「バーチャルオンリー株主総会」よりも臨時株主総会を開催する理由はなんなんだろという方に興味があって内容を確認しました。

開示資料によると議案は以下の6つとされています。

第1号議案 定款一部変更(事業年度の末日の変更)の件
第2号議案 定款一部変更(商号及び目的の変更)の件
第3号議案 定款一部変更(発行可能株式総数の変更)の件
第4号議案 定款一部変更(補欠監査等委員及び取締役会議長)の件
第5号議案 取締役(監査等委員である取締役を除く。)4名選任の件
第6号議案 会計監査人選任の件

1番の目的はどうやら1号議案の決算期変更で、子会社化したキューサイの決算期である12月に親会社の決算期を変更することが目的のようです。

また、2号議案の定款変更では「目的」を大きく変更することを予定しているようです。会社は「定款上の事業目的を、SDGs を反映した内容に全面刷新」とうPR情報を合わせて開示しています。

どのような変更になるのかを会社の開示資料から抜粋すると以下のようになっています(変更後のみ抜粋)。

(目的)
第2条 当会社は、持続可能な社会の実現を目指して、次の事業及びこれに付帯する一切の事業を営むことを目的とする。
(1) あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つことに資する事業
(2) 飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進することに資する事業
(3) あらゆる年齢のすべての人の健康的な生活を確保し、福祉を推進することに資する事業
(4) すべての人に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進することに資する事業
(5) ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図ることに資する事業
(6) すべての人に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保することに資する事業
(7) すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保することに資する事業
(8) すべての人のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用及びディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を推進することに資する事業
(9) 強靭なインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、技術革新の拡大を図ることに資する事業
(10)国内及び国家間の格差を是正することに資する事業
(11)都市と人間の居住地を包摂的、安全、強靭かつ持続可能にすることに資する事業
(12)持続可能な消費と生産のパターンを確保することに資する事業
(13)気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取ることに資する事業
(14)海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用することに資する事業
(15)陸上生態系の保護、回復及び持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止及び逆転、並びに生物多様性損失の阻止を図ることに資する事業
(16)持続可能な開発に向けて平和で包摂的な社会を推進し、すべての人に司法へのアクセスを提供するとともに、あらゆるレベルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築することに資する事業
(17)持続可能な開発に向けて実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化することに資する事業

上記(一部)のとおり順番もふくめて、基本的にSDGsの17の目標で書かれている内容そのままで、最後に「資する事業」を加えています。

会社はPR情報の中で「当社は持続可能な社会の実現に資する事業を展開することが、株主の皆様の中⻑期的な利益につながるものと信じており、株主の皆様からご賛同を得られることを期待しております。」と説明しています。「持続可能な社会の実現に資する事業を展開する」ことに反対する株主はほとんどいないと思う一方で、単なるコピペの目的が果たして評価されるのだろうかという点は疑問です。

そしてこの臨時株主総会は、バーチャルオンリー株主総会で開催する予定とされいます。会社の開示資料によると「場所の定めのない株主総会(バーチャルオンリー株主総会)」の開催」はこれが初となる見込みとのことで、第1号事案となるようです。同社は、20年12月に開催した前事業年度の定時株主総会を「バーチャル株主総会(ハイブリッド出席型)方式」で開催しており、「第 16 期定時株主総会において特段の支障を来すことなくバーチャル株主総会(ハイブリッド出席型)方式で開催することができた」としています。今回は「昨年に引き続き新型コロナウイルス感染拡大防止が求められていること及び開催時期の点で熱中症予防も新たに求められること」もバーチャルオンリー株主総会とする理由としていますので、諸々の状況次第で「バーチャル株主総会(ハイブリッド出席型)方式」にもどるのではないかと思われます。

本来は結構重たい議案であるはずの会社の目的変更(定款変更)をバーチャルオンリー株主総会で行うとどんな感じになるのか見てみたい気はしますが、基準日は6月末でしたのでいまさらどうにもなりません。。。

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