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電子取引データ保存・・・メールデータは範囲検索できなくてもよいらしい

2022年1月から施行される電子取引のデータ保存ですが、真面目に対応しようと対応方法を検討すると悩ましい点が結構あるのではないかと考えられます。

その中の1つが電子取引データの保存に際して求められる検索要件の確保ではないかと思います。

電子メールに添付された請求書を受領したような場合は、基本的にその請求書データを保存すル必要があり、メール本文に取引情報が記載されている場合は当該電子メールを保存する必要があるとされています(国税庁 電子取引一問一答 Q4)。

ファイルの保存については、専用のシステムを使用しない場合の対応方法として同じくQ33で、ファイル名に連番を付すとともにExcel等で連番に対応する日付、取引先、金額等の情報をまとめた一覧表を作成しておくことで検索要件を満たす方法とファイル名に取引年月日、取引先、金額を一定の規則をもって設定するようにすることで検索機能を満たす方法が紹介されています。

前者の方法は範囲検索可能という検索要件も満たすことになるというのは理解できますが、後者の方法については、本来は取引日付や金額の範囲検索という要件は充足していないのではないかという気がします。もっとも、Q12でも同様の事項について、「20221031_㈱国税商事_110,000」というようなファイル名で保存しておくことによって、要件を満たした保存とされていますので、上記のようなファイル名で保存していれば検索要件を満たしていないということにはならないのは確かです。

さらに悩ましいのが電子メールの保存方法です。電子取引に関連する電子メールを削除せずに保存しておくようにするというのがシンプルですが、各担当者のメールアドレスを使用して電子取引関連のデータをやりとりしている場合には、一元管理されていないと検索がしにくいですし、退職した担当者のメールアカウントおよびデータをどうするのかといった問題も生じます。

また、仮に関連するメールデータを集約できたとした場合も検索要件を充足するにはどうすればよいのかが問題となります。先日受講したシステム会社のセミナーでは、メールデータをPDF化したものをデータ保存システムに保存し、保存の際に取引情報を登録することによって保存することになるという説明がなされていました。

そもそもメールデータをデータのまま保存するということ自体が、メールそのものを保存しなければならないのか、テキストデータとして出力したものやPDF化したデータを保存することでよいのかという点もいまいち明確ではありません。システム会社や専門家に確認した限りにおいては、テキストデータとして出力したりPDF化したものを保存することで問題ないという見解が主流のようです。

そうだとすると、上記と同様にファイルを保存する際に連番と一覧を作成するかファイル名を工夫して保存するということになりそうですが、税務通信3678号の「オンライン座談会 電子帳簿等保存制度の改正を踏まえた実務対応」で”メールデータは「送受信年月日」等のテキスト検索で要件充足”するという見解が紹介されていました。

この座談会の中で、電帳法改正のセミナーで登壇されていることも多い袖山税理士が、検索項目は「取引年月日」、「取引金額」、「取引先」の3項目で検索できることが原則的な要件としつつ、メールデータについて以下のように述べられています。

メールデータの検索はどのように行うかですが、メールデータは、本文に記載されている「取引年月日、取引金額、取引先の名称」が入っていても、それを検索要件における「範囲指定」や「記録項目の組合わせ」を設定できるメールソフトは存在しません。この点、JIIMAの法務委員会が電子取引データの保存に係るガイドラインを公表しています(「電子取引 取引情報保存ガイドライン」)。これによれば、メールデータについては、メールの「送受信年月日」、「送受信者」、「件名等」のテキスト検索ができれば良いとされています。国税庁にも本ガイドラインは提供され,その内容が確認されている検索方法です。

すばらしいの一言です。これでよいのであれば、(容量の問題はありますが)電子取引データを含んだメールを保存用のアカウントに転送するなどして保存するという方法も採用の余地があり、対応方法の幅が広がるのではないかと思います。

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