閉じる
閉じる
閉じる
  1. 18監査事務所が会計士資格を誤表記で有報訂正が必要らしい
  2. 内部統制新基準が2025年3月期より適用に(公開草案)
  3. デューデリジェンス(DD)費用の税務上の取り扱い
  4. テレワークの交通費、所得税の非課税限度額適用の有無は本来の勤務地で判断…
  5. プライム市場上場会社、88.1%が英文招集通知を提供
  6. タクシー、インボイス対応か否かは表示灯での表示を検討?
  7. 副業の事業所得該当判断の金額基準はパブコメ多数で見直し
  8. 総会資料の電子提供制度、発送物の主流はアクセス通知+議案等となりそう
  9. 押印後データ交付の場合、作成データのみの保存は不可(伝帳法)
  10. 四半期開示の議論再開(第1回DWG)
閉じる

出る杭はもっと出ろ!

押印後データ交付の場合、作成データのみの保存は不可(伝帳法)

「押印した請求書等を”データ”でメール送信等した場合でも、押印前の作成データの保存のみで、押印後の交付データの保存は不要になるのではないかと疑問の声が聞かれるが、押印前の作成データのみの保存がみとめっられるのは、書類交付の場合に限られる」(税務通信 3723号 税務の動向「伝帳法 押印前の作成データのみ保存は書類交付に限定)そうです。

2022年6月に更新された国税庁「電子帳簿保存法一問一答【電子計算機を使用して作成する帳簿書類関係】問25」には以下が追加されています。

問25 パソコンにより作成した請求書等を出力した書面に代表者印等を押印して相手方に送付した場合については、自己が一貫して電子計算機を使用して作成した国税関係書類に該当するものとして、代表者印等が表示されていない状態の電磁的記録の保存をもってその請求書等の控えの保存に代えることはできますか。
また、データベースの内容を定形のフォーマットに自動反映させる形で請求書等を作成している場合には、当該データベースの保存をもって請求書等の控えの保存に代えることはできますか。

これに対する回答は以下のとおりです。

【回答】
いずれも認められます。
ただし、定形のフォーマットに自動反映されるデータベースについては、税務調査等の際に、税務職員の求めに応じて、実際に相手方へ送付したものと同じ状態を定形のフォーマットに出力するなどの方法によって遅滞なく復元できる必要があります。

上記に関連する解説では、「例えば出力書面に代表者印等を押印したものを郵送しているだけの場合には、代表者印等という情報以外が追加されているものではないため、それ以外に加筆等による情報の追加等がない限り、自己が一貫して電子計算機を使用して作成している場合に該当するものとして取り扱って差し支えありません。」(一部抜粋)と述べられています。

これにより、”押印後の交付した書類の相違点が「押印の有無のみ」であれば、押印前のWord等のみの保存が認められる”(同上)とされています。しかしながら、”一方、Word等で作成した請求書等のデータをPDF貸した後に電子印鑑を付したものなどを電子メール等で交付した場合、電子帳簿保存法上の電子取引(伝帳法7)に該当する。電子取引で保存が必要とされるのは、実際に相手方に交付された請求書等のデータとなるため、電子メールに添付した押印後の交付データの保存が必要”とされています。

つまり、押印したデータを電子データとして交付した場合には、押印前のWord等のみの保存では電子取引の要件を充足しないとされています。

WordやExcelで作成した請求書を出力して押印したものをスキャンしてPDFで電子メールで送信した場合も同様の取り扱いということになると考えられます。

ここで疑問点は、販売管理システムから出力した請求書や見積書等に電子印鑑で押印したものを電子メールに添付して送信している場合や、一度出力したものに押印したものをスキャンしたデータを電子メールに添付して送信しているものも同様の取り扱いとなるのかです。

同じく2022年6月に更新された国税庁「電子帳簿保存法一問一答【電子取引関係】問40」には以下のQ&Aが追加されています。

問 40 自社が発行した請求書データの保存について、当該データに記載されている内容が事後的にわかるものであれば、データベースにおける保存でもよいでしょうか。
【回答】
発行した請求書データの内容について変更されるおそれがなく、合理的な方法により編集された状態で保存されたものであると認められるデータベースであれば問題ありません。

そして、この解説には、”電子取引を行った場合には、当該電子取引の取引情報に係る電磁的記録を保存しなければならないと規定されているところ、この取引情報とは、「取引に関して受領し、又は交付する注文書、契約書、送り状、領収書、見積書その他これらに準ずる書類に通常記載される事項をいう。」と定義されていることからも明らかなように、必ずしも相手方とやり取りしたデータそのものを保存しなければならないとは解されません。”と記載されています。

税務通信の記事では「電子取引で保存が必要とされるのは、実際に相手方に交付された請求書等のデータとなる」と述べられていますが、上記の解説では「必ずしも相手方とやり取りしたデータそのものを保存しなければならないとは解されません」とされています。もっとも、WordやExcelで作成した請求書等について「発行した請求書データの内容について変更されるおそれがな」いようにするためには、ファイルにタイムスタンプを付すというようなことが必要となる可能性はあるものの、「実際に相手方に交付された請求書等のデータ」の保存以外が認められないというのは上記の解説に矛盾するのではないかと思います。

販売管理システム等から請求書等を出力したものに押印したもののスキャンデータ等を電子メールに添付して送付したような場合、上記のQ&A40からすると「発行した請求書データの内容について変更されるおそれがなく、合理的な方法により編集された状態で保存されたものであると認められるデータベース」として保存することが認められると考えられます。以後の変更を禁止する機能の有無等によって、「発行した請求書データの内容について変更されるおそれがなく」という部分をどのように担保するのかが問題となる可能性がありますが、電子取引データの改ざん防止措置として訂正削除の防止に関する事務処理規程の備え付けを行う方法で認められていることからすれば、規程で定めることでも対応可能なのではないかと考えられます。

その上で、システム上、データの最終編集日や担当者位のデータは残ることが多いので、定期的にバックアップデータを保存するようにしておけば、異常な修正が行われていないことは事後的に確認可能だと考えられ、個人的に大きな問題となる可能性は低いのではないかという気がします。

関連記事

  1. 3月末に期限の切れる租税特別措置等の適用期限延長

  2. マンション屋上の携帯電話アンテナ設置料収入の取り扱い

  3. 平成23年税制改正による租税特別措置法改正(その2)

  4. 損害賠償金の税務上の取扱い(その1)-原則的な考え方

  5. 電子申告義務化は平成32年4月1日以後開始事業年度から

  6. 国税通則法の改正による税務調査手続の明確化(その3)




カテゴリー

最近の記事

ブログ統計情報

  • 12,878,958 アクセス
ページ上部へ戻る