日産自動車の配当利回りは4.62%
配当利回りのランキングなんかを確認している人にとっては有名なのかも知れませんが、日産自動車の配当利回りが4.62%もあるという事実に気づきました。
2017年7月5日の日産自動車株の終値が1,148円に対して、2018年3月期の配当予想(2017年3月期決算短信より)は年間53円となっています。このうち半分程度が中間配当となると思われますが、中間配当と年度配当の配分は現時点で未定とされています。
筆頭株主であるルノーが配当を吸い上げることによって、一般株主も高利回りという恩恵を受けられるという構図といえそうです。ちなみに、時価配当利回りを高くするため100%以上の配当性向を継続している武田薬品のようなケースもありますが、日産自動車の場合は2018年3月期の予想で38.8%と、それほど高いという水準ではありません。
研究開発費などが継続的に必要となると思われますので、いくらルノーが配当を欲しても配当性向50%とか70%というような水準となることはないのでしょう。
平成30年3月期の業績予想は増収減益予想ですが、営業利益ベースで6850億円(前期比7.7%減)とまだまだ余裕がありそうです。
しかしながら、一方でBloomberg Businessweek June12-June18,2017に”Rental Cars to The Resucue”という気になる記事が掲載されていました(どうでもよいですが、この記事のとなりの記事ではニトリ関連の記事が掲載されていました)。
この記事によると、日産はAvisやHertzなどのレンタカー業者向けへの販売を拡大しているそうです。一般消費者向けの販売が平均で4,500ドルの値引きである一方で、このような業者へのバルクセールは平均で9,000ドルの値引き販売となっており、かつ、レンタカー会社である程度使用された車が中古車市場に出回ることによって、中古車価格が低くなり、そのような低い中古車価格はブランドイメージを毀損することとなるとされています。
このような事業への売上(2016年)の前年比伸び率でみると、GM-12.1%、Toyota-1.6%、Honda3.2%、Ford4%という水準に対して日産は36.7%と非常に大きな伸び率を示しています。ちなみに2番目に伸び率が大きいのがヒュンダイで12%となっています。
ただし、販売台数としてはフォードが73万台(ホンダの23倍)でトップだったそうです。
2016年の北米におけるAltimaの売上の1/3はレンタカー会社などへの売上だったとも書かれていましたが、Altimaってどんな車かと検索してみたところ以下のような車でした。
日本ではタクシーや営業車を除いてセダンを見かけることがかなり少なくなったように感じますが、イメージでいえばよくあるセダンという感じがします。アメリカでレンタカーを借りるとFordのセダンが多いというイメージでしたが、次に北米でレンタカーを借りる機会があれば日産車がでてくるのかもしれません。