19年3月期決算短信、2Q予想開示取りやめが2.9ポイント増加
2019年6月21日に東京証券取引所は「2019年3月期決算発表状況の集計結果について」を公表しました。
それによると、年度単位で業績管理を行っていることなどを理由に、第2四半期予想を取りやめ、通期予想のみ開示する上場会社が前年同期比2.9ポイント増加し、34.4%となったとのことです。なお、2018年3月期の集計結果では、2017年3月期と比較して5.9ポイントの増加となっていましたので、増加割合は大きく低下していますが、もう増加しないという感じでもないので、2020年3月期もこの傾向が継続するのではないかと思います。
決算発表の所要日数は、今年は10連休があったものの、2018年3月期と比較して0.5日増加の39.7日と、それほど大きな増加とはなっていません。例年GW明けに決算発表している会社では、営業日数が減っているにもかかわらず、この程度の変動となっているというのは、決算発表日を比較的余裕をもって設定している会社が多く、曜日の関係等で数営業日であれば前倒し可能という会社が多いということかもしれません(単に経理部門等がGWに出社したというだけの可能性もありますが)。
また、最集中日における決算発表会社数およびその構成比は、161社減少・6.8ポイント減少と共に減少し、決算発表の集中度合いに一定の緩和が見られるとされています。そして、発表所要日数の分布として以下のグラフが示されています。
(出典:東京証券取引所「2019年3月期決算発表状況の集計結果について」4ページ」
36日~40日の社数が前期と比較して大きく増加しているようにみえますが、2018年3月期は5月11日が金曜日で41営業日(最集中日)であったのに対して、2019年3月期は5月10日が金曜日であったことから、前年41営業日で開示していた会社の一部が1営業日開示を短縮したと推測されます。
なお、5月14日(44日)に決算発表を行った会社は412社(前年同期:290社・122社増)、5月15日(45日)に決算発表を行った会社は363社(前年同期281社・83社増)となっていることから、10連休の影響によって2営業日程度発表予定日を後ろにずらした会社が多かったというのも事実だと考えられます。
今年は特殊要因があったので、2020年3月期に再びどのようになるのかに注目です。