中小企業金融円滑化法利用後の倒産件数は減少も高水準-帝国データ調べ
2013年7月8日に帝国データバンクから全国企業倒産集計の2013年上半期報が公表されました。
上場企業の倒産件数は2件(前期6件)、全体の倒産件数は 5310 件と、前年同期の 5760 件を 7.8%下回り、4 年連続の前年同期比減少となっています。
上記からすると、なんだか景気がよくなっているのかな?と思えてきますが、四半期ベースでみると、「2013年第2四半期(4~6月)は2762件で、前期(1~3月)の2548件を214件上回っている」とのことです。
これを受けて、帝国データバンクでは「中小企業金融円滑化法をはじめとする倒産抑制施策により、倒産件数は一進一退を繰り返しながら減少傾向を示していたが、第2四半期の件数をみると底打ち感が強まってきた。2013年下半期は、約40万社存在する返済猶予等を受けている企業のうち、金融機関が支え切れなくなる企業がこれまで以上に出てくるであろう。」と分析しています。
2013年6月の金融円滑化法利用後倒産件数は45件と過去最高を更新していた4月および5月と比較すると減少していますが、過去の傾向をみると年間で最も発生件数が少ないのが6月なので、それを考慮するとやはり高い水準で推移しているといえそうです。
また、2013年上期の円高関連倒産件数は56件で、2012年上期の51件よりも5件増加となっています。昨年と比較すると随分円安にすすんでいるにもかかわらず、倒産件数が増加しているのは興味深いところです。
なお、デリバティブ損失関連の倒産は18件と前年同期よりも2件増加となっています。
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