社債で9000億を調達するガチョウは金の卵を産み続けることができるのか?
ソフトバンクは2015年1月26日に「第2回無担保社債(劣後特約付)の発行に関するお知らせ」というプレスリリースを公表しました。
先月、第1回無担保社債を発行したばかりで、また?という気はしましたが、第1回は証券会社社の担当者いわく、結構人気が高かったとのことです。
額面発行で発行総額は4500億円、利率2.5%、期間は7年となっています。1口100万円で募集対象は主に個人投資家となっていますが、法人で購入されているケースも多いようです。
ソフトバンクの2015年3月期の第2四半期の決算説明会の孫正義社長のプレゼンテーションはうまかったという評判を聞いたので、同社のHPにアップされている説明会の動画を私も見てみました。
確かにうまいプレゼンテーションだったと感心しました。最初にソフトバンクはガチョウであるという話が登場し、後半にソフトバンクが金の卵を産むガチョウだという話につながっていきます。
ソフトバンクの企業価値(時価総額)は、昨年ニューヨークに上場したアリババやヤフー・ガンホー・Supercellなどソフトバンクが保有する会社の時価総額のみでカバーされてしまうので、国内通信事業やSprint分はソフトバンクの株を購入するとおまけで付いてくるというロジックで説明されています。
後半では、3,877億円の投資に対して回収額は11兆6,699億円でIRRは45%とすばらしい投資実績をあげているとアピールし、イソップ童話を引き合いにだし、金の卵と金の卵を産むガチョウのどちらが大切ですかという質問後、ソフトバンクにはガチョウプレミアムが存在するということで、現在の市場評価は相当割安だというところに話は行き着きます。
アリババの影響額が非常に大きいので、アリババをうまく使っているに過ぎないという見方もありそうですが、そうだとしてもプレゼンテーションとしてはよくできているなと感心します。
第1回社債と同様、第2回社債も格付けはBBB+で、格付会社の評価も決して高くありません。
社債で合計9,000億円を調達したガチョウは、金の卵を産み続けることができるのか、今後のソフトバンクに注目です。
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