閉じる
閉じる
閉じる
  1. 18監査事務所が会計士資格を誤表記で有報訂正が必要らしい
  2. 内部統制新基準が2025年3月期より適用に(公開草案)
  3. デューデリジェンス(DD)費用の税務上の取り扱い
  4. テレワークの交通費、所得税の非課税限度額適用の有無は本来の勤務地で判断…
  5. プライム市場上場会社、88.1%が英文招集通知を提供
  6. タクシー、インボイス対応か否かは表示灯での表示を検討?
  7. 副業の事業所得該当判断の金額基準はパブコメ多数で見直し
  8. 総会資料の電子提供制度、発送物の主流はアクセス通知+議案等となりそう
  9. 押印後データ交付の場合、作成データのみの保存は不可(伝帳法)
  10. 四半期開示の議論再開(第1回DWG)
閉じる

出る杭はもっと出ろ!

「消費税還元セール」はダメでも「生活応援3%値引セール」ならOKか?-転嫁対策法案の一部修正

平成25年5月17日に「消費税の円滑かつ適正な転嫁の確保のための消費税の転嫁を阻害する行為の是正等に関する特別措置法案」(以下「転嫁対策法案」とします。)が一部修正のうえ衆議院を通過しました。

この転嫁対策法案では、平成26年4月1日から予定されている消費税8%への増税に関連して、「消費税還元セール」を行うことが禁止されています。理由は、消費税還元セールを行うにあたり(特に中小の)仕入先にしわ寄せがいくことを防ぐためとされています。

この「消費税還元セール」の禁止に関しては、小売大手からの反発が強く、(そのため?)「消費税還元セール」に関する規定が一部修正され衆議院を通過することになりました。

修正前の転嫁対策法案第8条では以下のように定められていました。

(事業者の遵守事項)
第八条 事業者は、平成二十六年四月一日以後における自己の供給する商品又は役務の取引について、次に掲げる表示をしてはならない。

 一 取引の相手方に消費税を転嫁していない旨の表示

 二 取引の相手方が負担すべき消費税に相当する額の全部又は一部を対価の額から減ずる旨の表示

 三 前二号に掲げるもののほか、消費税に関連して取引の相手方に経済上の利益を提供する旨の表示として内閣府令で定めるもの

そして上記の第2号および3号が、以下のように修正されました。

 二 取引の相手方が負担すべき消費税に相当する額の全部又は一部を対価の額から減ずる旨の表示であって消費税との関連を明示しているもの

 三 消費税に関連して取引の相手方に経済上の利益を提供する旨の表示であって前号に掲げる表示に準ずるものとして内閣府令で定めるもの

法案修正前の規定によると、販売側が消費税とは無関係に純粋に3%の値引きを行った場合であっても、同法案に抵触する可能性がありましたが、上記の修正により「消費税との関連」が明示されていない場合には同法案に抵触しないことが明らかになりました。

つまり、修正後においても「消費税との関連を明示している」値引きは禁止されていますが、裏を返せば『「消費税との関連」を明示しなければ同法案には抵触しないことが明らかとなった』(T&A master No.500)というです。

したがって、消費税増税後「消費税還元3%値引セール」は同法案で禁止されますが、「生活応援3%値引セール」であれば同法案に抵触しない可能性があります。

もっとも「生活応援3%値引セール」が同法案に抵触するかしないかは、上記第3号の「前号に掲げる表示に準ずるものとして内閣府令で定めるもの」に何が含まれるのかによります。
T&A master No.500によれが、これには『「表示価格の消費税相当額に相当するポイントの付与」などが該当するとみられる』とのことです。また今後、消費者庁から還元セールの禁止に関するガイドラインが策定・公表されることが予定されていますので、その中で線引きが行われることになるようです。

日々成長

関連記事

  1. 仮決算による法人税の中間納付の制限について-割に合うのか還付金?…

  2. 消費税引き上げに伴う経過措置-工事の請負等(最終回)

  3. 消費税10%引き上げ時の経過措置の取り扱い通達が改正

  4. 消費税(その1)-平成23年税制改正復習

  5. 信用出資は消費税法上の出資の金額に該当するか

  6. キャッシュレス決済ポイント還元と仕入税額控除




カテゴリー

最近の記事

ブログ統計情報

  • 12,927,852 アクセス
ページ上部へ戻る