2013年7月の金融円滑化法利用後倒産は52件-帝国データバンク調べ
2013年8月8日に帝国データバンクが公表した全国企業倒産集計によると、2013年7月の「金融円滑化法利用後倒産」は52件となっています。過去からの倒産件数の推移を示すと以下のようになっています。
上記の集計では、「社数ベースで、約 40 万社が返済条件を変更したとみられ、その一部が毎月「金融円滑化」法利用後倒産」として表面化してきているとの見解が示されています。
7月に「金融円滑化法利用後倒産」した会社の中には、「リスケジュールの際、更新する度に条件が厳しくなり資金繰りに行き詰まった」という会社もみられるとのことで、約 40 万社のうちどれだけの企業が行き詰ることになるのかが懸念されます。
しかしながら、景気動向指数(DI)については2カ月ぶりに改善し、「これまで大企業を中心としていたアベノミクス効果が中小企業に現れてきた」と評価されています。とはいえ、景気DIはまだ43.6なので、2012年10月ころの35.5との比較では改善されていますが、まだまだといった感じです。
しかも、「これまで大企業を中心としていたアベノミクス効果が中小企業に現れてきた」とする一方で、「2 ヵ月連続の前年同月比増加を記録した倒産件数の推移や、倒産企業の多くが資金繰り難により倒産していることからして、現時点では、中小零細企業にまで資金が行き届いているとは考えにくい。」とされています。
2013 年下半期の企業倒産件数の見通しについては、円安に伴う輸入価格上昇や原燃料高、労務費高騰などといった要因を背景に、緩やかに倒産件数は増加していくことが見込まれると分析されています。
個人的には、景気が特段悪いとも感じませんが、特段よくなっているという感じもしませんが、「緩やかに」ではあっても倒産件数が増加していくというのであれば、やはりまだ景気は良くないというのが妥当なのではないかと思います。
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