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短期前払費用の特例採用時の消費税の取扱いが示されました-国税庁Q&A

2014年1月24日に「消費税率引上げに伴う資産の譲渡等の適用税率に関するQ&A 」の第2弾が公表され、法人税法上、短期前払費用の特例を採用している場合の取扱いについてのQ&Aが公表されました。

短期前払費用については上記のQ&A9で取り上げられています。

問の前提を要約すると、

・12月決算会社で、平成26年1月から12月までの1年間の保守契約を締結し、平成25年12月中に1年分の保守料金を支払った。
・保守料金は月極めで、平成26年1月~3月分は5%、平成26年4月~12月分は8%で計算された消費税額を支払っている。
・法人税基本通達2-2-14《短期の前払費用》を適用し、上記保守料金の全額を支払った日の属する事業年度(平成25年12月期)において損金の額に算入している。

というもので、問は平成25年12月課税期間の消費税の申告において、当該保守料金の仕入税額控除の計算はどのように行えばよいのですか?というものです。

これに対する答えは、以下のとおりです。
平成25年12月課税期間に係る消費税の申告においては、

・平成26年1月から3月分までの保守料金(旧税率(5%)適用分)についてのみ、仕入税額控除を行い、
・ 平成26年4月から12月分までの保守料金(新税率(8%)適用分)に係る消費税等相当額については、仮払金として翌期に繰り越し、翌期の課税期間に係る消費税の申告において、新消費税法の規定(新税率(8%))に基づき仕入税額控除を行うこととなります。

つまり、新税率施行日前の課税期間に係る消費税の申告においては、新税率8%適用分に係る消費税等相当額について仮払金として翌期に繰り越し、翌期の課税期間に係る消費税の申告において新税率8%により仕入税額控除を行うことになるとされています。

よって、3月決算の会社の場合で、同様に3月前までの分と4月以降の期間で適用税率が異なる消費税率で1年分を支払って短期前払費用の特例を採用しているような場合には同様の処理が必要になると考えられます。

上記の処理が原則的な方法といえそうですが、上記のQ&Aでは「なお、1年分の保守料金について旧消費税法の規定(旧税率(5%))に基づき仕入税額控除を行う場合には、翌課税期間において、新税率が適用される部分(平成26年4月分から12月分)について5%の税率による仕入対価の返還を受けたものとして処理した上で、改めて新消費税法の規定(新税率(8%))に基づき仕入税額控除を行うこととなります。」として一度5%で仕入税額控除をとる方法も認められることが明らかにされています。

以前”短期前払費用の特例採用会社が消費税差額を翌期に支払った場合の処理は?”というエントリで短期前払費用の特例を採用している場合に消費税差額3%が追加請求された場合の処理方法について税務通信で記載されていた処理方法を取り上げましたが、今回のQ&Aではもともと4月以降の分は8%で計算されている前提となっています。

Q&Aには具体的な計算方法が明記されていないのですが、Q&Aのなお書き以降の処理による場合、支払った対価の金額から消費税額を計算するという原則からすれば、Q&Aの前提のように3月分までは5%、4月分以降は8%で請求されてきていたとしても支払った金額全体を5%の税率により仕入税額控除を行うことになると考えられます。
なお書きの方法で処理しても原則的な方法で処理しても、基本的にトータルで納付する消費税額は変わらないと考えられますが、事務処理的には「仮払金」で処理したほうが翌期に処理漏れが生じる可能性は低いように思います。一方で、キャッシュフロー的には先に一度5%で仕入税額控除をとった方が有利なので、この辺は対象となる処理件数や金額を勘案してどちらの方法を採用するかを検討する必要がありそうです。

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