切手の大量購入と換金も典型的な不正手段でありますが・・・
独特のエモーショナル会見によって世界的に有名になってしまった野々村議員の異常な出張回数に端を発して、兵庫県議員10名に大量の切手購入疑惑が浮上しています。
話題の野々村議員は政務活動費から13年度に切手代として約135回購入し約175万円を支出したと報じられています。ちなみに政務活動費とは「月々の議員報酬とは別に、地方議会の議員が行う調査研究や、その他の活動に必要な経費の一部として交付される」もので、兵庫県の場合は月額50万円とされています。
年間600万円の政務活動費のうち175万円が切手代というのは相当異常な数値だと考えられます。
現時点では不透明な支出というだけで真相は明らかとなってはいませんが、随分前に”収入印紙を金券ショップで換金するという不正手段”というエントリで記載したとおり、収入印紙や切手代、はたまた新幹線の回数券などを正規に購入し金券ショップで売却して不正を働くという手法は珍しいことではありません。
金券ショップで換金しなくても、知り合いの会社で使ってもらって、代わりに何らかの供与を受けるというようなことも考えられます。
もちろん適切に使用している可能性はありますが、普通に考えるとかなり怪しく、問題となっている議員の数からすれば、議員の間では常識的な節税法のごとくまかりとおっていた手法なのではないかという気がします。
政務活動費については収支報告書の提出が求められており、領収書等の添付も必要とされています。そして、この収支報告書(領収書等を含む)は庁舎等で公衆の縦覧に供されます。
このような制度により、一般人からもチェックを受けるという建付けになっていますが、こんないい加減な支出が恒常化しているのであれば、チェック体制が生ぬるいとしかいえません。
現在の情報技術をもってすれば、議員の公費の支出についてはタイムリーにWebに入力して、広く一般に開示するというようなことも容易なのではないでしょうか。
不透明な支出は返還するとか議員を辞職すれば許されるという問題ではないはずです。会社が不正な支出を損金経理していたら重加算税が課せられます。厳しく徴収される税金を使って不透明な支出を行っていたのであれば、それ以上の罰則があっても当然ではないのでしょうか。
まずは、正当な支出であったのか不正な支出であったのかを明確にしてもらいたいところです。
日々成長