エナリスで第三者調査委員会が設置-以前の報告書が公表されなかった理由は?
今日午前中にヤフーファイナンスを見たら値下がり率の第3位にエナリスがランクインしていました。
何かあったのかと思ってIR情報を確認してみると、「第三者調査委員会の設置に関するお知らせ」というものが公表されていました。
以前のプレスリリースで「外部専門家を含む社内調査委員会を設置し、過去の取引も含めた取引に至る手続の検証と事実関係の調査のため、調査委員会にて調査を行っております」と記載されており、「外部専門家を含む」という部分の印象が強かったため、今さら第三者調査委員会?と不思議に感じましたが、確かに以前は「社内調査委員会を設置」となっており、構成メンバーは「社外監査役2名並びに社員2名及び当社と利害関係のない弁護士1名」となっており、「第三者調査委員会」とは別物でした。
以前のリリースでは、既に社内調査委員会の報告書を既に受領しており監査法人にも提出していると記載されており、何故その結果を公表しないのだろうという点が疑問でしたが、今回のリリースによれば、「当社は、平成 26 年 11 月7日に設置した社内調査委員会による調査結果報告を 11月 12 日に受けておりますが、今後第三者調査委員会によるさらなる調査が必要となりましたので、現時点において社内調査委員会の調査報告の公表は差し控えさせていただきます。」と理由が記載されています。
調査報告書の受領から第三者委員会の設置まで結構時間がかかったなという感じがしますが、引き受けてくれる人を探すのにも時間がかかるのでこんなものなのかもしれません。
今回のリリースでは、「社内調査の結果、社内の与信管理体制等の内部統制の運用状況に問題があることが明らかとなり、本取引以外にも、会計処理に疑義のある取引が存在する可能性があることが判明いたしました」と記載されていますので、素直に読むと今回問題となったテクノラボの件については与信管理体制の問題に過ぎないということになりそうです。
一方で、「本取引以外にも、会計処理に疑義のある取引が存在する可能性があることが判明」と、こちらはあくまで「可能性」にすぎませんが、こちらがどのように影響してくるのかが問題となりそうです。
上場後1年くらいで第三者委員会を設置することになったタマホームは、監査人が変更になりましたが、エナリスの場合はどうなっていくのかにも注目です。
日々成長