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外形標準課税(その2)-付加価値割

今回は外形標準課税の付加価値額について確認していきます。

1.付加価値額総論

付加価値割の課税標準は、各事業年度の付加価値額(地法72の14)とされていますが、各事業年度の付加価値額は、各事業年度の以下の合計額となります。

各事業年度の付加価値額=収益配分額±単年度損益
収益分配額=報酬給与額+純支払利子+純支払賃借料

上記では「純」支払利子、「純」支払賃借料と「純」概念がでてきますが、純支払利子は受取利子と支払利子をネットした額、純支払賃借料は受取賃借料と支払賃借料をネットした金額となります。
ただし、受取利子額>支払利子額の場合は純支払利子はゼロとされます。また、同様に受取賃借料額>支払賃借料の場合は純支払賃借料はゼロとされます。

それでは、単年度損益がマイナスの場合はどうなるのかですが、上記計算式において収益配分額±単年度損益とされていることからわかるように、マイナスの場合でもゼロ換算することなく、マイナスのまま収益分配額と合算されます。

その結果、最終的に付加価値額がマイナスとなった場合には、付加価値額はゼロとされます。

2.報酬給与額総論

今回はまず、報酬給与額の総論を確認します。

各事業年度の報酬給与額は、法人税の所得の計算上損金の額に算入された給与、賞与、退職手当等および掛金等の合計額となります。

ここでのポイントは、報酬給与額とされるのは法人税の所得計算上損金の額に算入されたものに限るという点です。したがって、例えば、定期同額ではないため法人税において損金算入が認められなかった役員報酬などについては報酬給与額には該当しないということになります。

付加価値割の対象となる報酬給与額が法人税で損金算入されたものに限られるのは、損金不算入となるものは単年度損益に含まれるため、報酬給与額総論に含めると二重にカウントされてしまうためであり、決して得をしているわけではありません。

また、上記ででてくる「掛金等」ですが、法人が各事業年度において確定給付企業年金に係る規約に基づいて加入者のために支出する掛金その他の法人が役員又は使用人のために支出する掛金で以下のものが該当します。

  1. 退職金共済契約、特定退職金共済契約の掛金
  2. 確定給付企業年金の掛金等
  3. 企業型年金規約による事業主掛金等
  4. 勤労者財産形成給付金契約による信託金等
  5. 勤労者財産形成基金契約による信託金等、預入金等
  6. 厚生年金基金の掛金、徴収金

3.報酬給与額を計上する時期

基本的には、報酬給与額を損金算入した事業年度で計上することになりますが、その事業年度以前の事業年度において支出された報酬給与額で、棚卸資産、有価証券、固定資産、繰延資産に含まれているものは、損金の額に算入した事業年度ではなく、支出した事業年で計上することとなります。

例えば、棚卸資産に含まれる報酬給与額は、その棚卸資産が販売されて売上原価として計上された事業年度ではなく、その報酬給与額等を支出した事業年度の報酬給与額に含まれることとなります。

ここで「支出した」という表現をしていますが、「損金算入された」という表現の対比で使用しているだけなので、未払計上の状態の場合は報酬給与額等に含まれないというわけではありません。
したがって、例えば、給与の締日が20日である場合、21日から月末までの未払給与分は、その事業年度の報酬給与額等に含まれることとなります。

今回はここまでとします。

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