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外形標準課税(その3)-付加価値割

今回は”外形標準課税(その2)-付加価値割”の続きで、付加価値額の構成要素である報酬給与額の内容について確認していきます。

1.報酬給与額に含まれないもの

前回確認したとおり、報酬給与額に含まれるのは法人税で損金算入されるものに限られますが、以下のものについては報酬給与額に含まれないとされています(地令20の2の3)。

①所得税で非課税とされる通勤手当
②所得税で非課税とされる在外手当

①はいわゆる10万円を超える定期券代のようなものです。この他、マイカー通勤の場合に定められている非課税限度額を超える手当も該当します。

②については、国外で勤務する者が、その勤務により国内で勤務した場合に受けるべき通常の給与に加算して支給を受ける給与のうち、その勤務地における物価、生活水準、生活環境、勤務地と国内との間の為替相場等の状況に照らし、加算して支給を受けることにより国内で勤務した場合に比して利益を受けると認められない部分の金額が該当します(所令22)。

2.引当金計上額の取扱い

賞与引当金や退職給付引当金を計上した場合、これらは法人税上損金算入されませんので、引当額については報酬給与額に含まれません。

一方で、会計上は賞与や退職金支給時には基本的に賞与引当金や退職給付引当金が取り崩されることになりますが、外形標準課税では支給額が報酬給与額に含まれることになります。

したがって、これらの金額をきちんと集計する必要があります。

3.消費税の取扱い

報酬給与額、純支払利子、純支払賃借料の計算に当たっては、消費税及び地方消費税を除いた金額を基礎とするとされています。

資本金1億円を超えているような会社では税抜処理が採用されていることが多いのではないかという気はしますが、仮に税込処理されている場合には、外形標準課税の計算上は、税抜価格に修正する必要が生じます(もっとも、税込のままで計算しても、納税額が増加するだけなので、税務調査上はそのままであっても問題とはならないかもしれませんが・・・)。

4.請負契約に係る代金の取扱い

請負契約に係る代金は、労務の提供の対価ではなく、仕事の完成に対する対価であることから報酬給与額には含まれません(事業税取扱い通知4の2の5)。

ところで、報酬給与額とは、雇用関係又はこれに準ずる関係に基づいて提供される労務の提供の対価として支払われるものをいうとされています。

雇用関係のあるなしであれば比較的分かりやすいですが、雇用関係に準ずる関係が含まれることとなると請負契約なのか雇用契約(に準ずる契約)なのかの区分が曖昧であることも考えられます。

請負については民法632条において「当事者の一方がある仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことに約することによって、その効力を生ずる」とされています。つまり、請負業者は注文者から独立した存在で、仕事の結果に対して報酬を受け取るという関係にあります。

一方で雇用については、民法623条において「当事者の一方が相手方に対して労働に従事することを約し、相手方がこれに対してその報酬を与えることを約することによって、その効力を生ずる」とされています。一般的には、会社と従業員の関係が該当します。

基本的には上記のように考えられますが、細かな論点については次回以降に確認します。

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