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出る杭はもっと出ろ!

歴史に残るブラック企業名公表第1号は「エイジス」という会社でした。

2016年5月19日に厚生労働省千葉労働局から「違法な長時間労働を複数の事業場で行っていた企業に対し千葉労働局長が是正指導をしました」というプレスリリースが公表されました。

平成27年5月18日より是正勧告の段階(労働基準法違反で送検されていない段階)でも、一定の基準に当てはまる場合には企業名が公表できることとされました。その基準は、当時の厚生労働省の説明資料によると以下のようになっています。

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その後、実際に企業名が公表されることはありませんでしたが、ついに第1号が公表されてしまいました。それが、千葉市にある棚卸し業務の代行会社「株式会社エイジス」という会社でした。どんな会社だろうと思って調べてみると、実は上場会社であることが分かりました。

同社の有価証券報告書記載の住所が「千葉県千葉市花見川区幕張町四丁目544番4」、厚労省が公表したリリースの住所が「千葉市花見川区幕張町4丁目 544-4」ですので同一の会社で間違いないと思います。

なお、5月10日に公表されている短信では平成28年3月期の連結売上高は238億円、経常利益は26.8億円となっています。

では、企業名公表の基準に照らして同社がどのような状況にあったのかを確認してみます。まず、「社会的に影響力の大きい会社」というのは、上記の通り上場会社であるので、当てはまるといえます。

次に”「違法な長時間労働」が「相当数の労働者」に認められ、このような実態が「一定期間内に複数の事業場で繰り返されている」こと”という点ですが、「違法な長時間労働の実態」として以下のような状況であったと公表されています。

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労基署の調査は単体ベースで行われているはずですので、有報で提出会社の従業員数を確認してみると、平成27年3月末の従業員数は255人でした。ただし平均臨時雇用者数が別途3882人となっています。
上記から、違法な長時間労働が認められるという要件も満たし、1カ所の事業所で10人以上の労働者が該当してますので「相当数の労働者」要件もクリアしています。

最後の「一定期間内に複数の事業場で繰り返されている」という点も、「概ね1年程度の期間に3箇所以上の事業場で」とされているところ4事業所が該当していますので、公表要件をすべてクリアし、第1号の汚名を受けることとなってしまいました。
なお、同社の直営拠点は全国に50カ所あるとのことですので、他の事業所にも飛び火する可能性も考えられます。

リリースから明確ではないのは、労働時間のみの違反なのか、残業代の未払い部分も存在するのかです。仮に未払部分が存在するとすると、過去2年間この水準で時間外が発生していたとすると金額的な影響は結構大きいように思います。その場合、既に退職している方からの請求なども考えられますし、社名が公表されている位なので付加金も勘案しなければならない可能性があります。

同社のHPで公表されているコメントでは、残業代については特に触れられていませんので、単に時間だけの問題なのかもしれません。そうであれば、確かに長時間労働は問題ではありますが、ブラック度合いは軽減され、イメージも随分異なります。

決算説明会資料によれば「連結売上高、営業利益で過去最高を記録」したとのことですが、実は違ったということにならないことを祈ります。

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