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外貨建前払費用の期末換算は必要?

今回は外貨建前払費用と外貨建前受収益の期末換算についてです。

特に難しく考える必要はないのですが、外貨建取引実務指針において、外貨による前渡金・前受金及びこれらに係る外貨建取引高の換算(25項、26項)、外貨建未収収益及び未払費用の換算(27項)が取り上げられている一方で、外貨建前払費用や外貨建前受収益については何ら触れられていないので少し迷うことがあるようです。

外貨建取引等会計処理基準(以下「外貨建取引基準」)では外貨建取引の決算時の処理を以下のように定めています。

外国通貨、外貨建金銭債権債務、外貨建有価証券及び外貨建デリバティブ取引等の金融商品については、決算時において、原則として、次の処理を行う。ただし、外貨建金銭債権債務と為替予約等との関係が金融商品に係る会計基準における「ヘッジ会計の要件」を充たしている場合には、当該外貨建金銭債権債務等についてヘッジ会計を適用することができる。(外貨建取引基準一2(1))

そして「外貨建金銭債権債務(外貨預金を含む。以下同じ。)」については以下のとおり定められています。

外貨建金銭債権債務については、決算時の為替相場による円換算額を付する。ただし、外貨建自社発行社債のうち転換請求期間満了前の転換社債(転換請求の可能性がないと認められるものを除く。)については、発行時の為替相場による円換算額を付する。(外貨建取引基準一2(1)②)

これらを前提にしたうえで、実務指針では外貨建未収収益及び未払費用について以下のように述べられています。

外貨建未収収益及び未払費用は、為替換算上、外貨建金銭債権債務に準ずるものとして扱う。(実務指針27項)

つまり、未払費用も未収収益も本質的には会計のテクニック上設けられている経過勘定項目であり、本来外貨建金銭債権債務ではないところ、外貨建金銭債権債務に準じて取り扱うものとされているにすぎません。未払費用および未収収益が外貨建金銭債権債務に準じて取り扱われるのは、期日が到来した時点で外貨建金銭債権債務となるためとされています。

したがって、外貨建前払費用・前受収益については、特段の定めがありませんので原則どおり経過勘定項目として換算は不要という判断となります。既に支払ったり受け取ったりしている金額が変動するわけではないという意味では前渡金や前受金と類似しているので、同様の取扱になるのもリーズナブルといえます。

きちんと理解すれば迷うことはないのかもしれませんが、実務に資するという意味では、実務指針上も簡単に言及しておいてくれればいいのになという感じはします。

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