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国際取引と消費税(その3)-内外判定2

消費税の内外判定の続きです。前回は「資産の譲渡又は貸付」について確認したので、今回は「役務の提供」の内外判定から確認することとします。

(2)役務の提供

役務提供の内外判定については、原則として役務の提供が行われた場所が国内であるかどうかによって判定することとされています(法4③二)。

とはいえ、例えば運輸や郵便など役務の提供場所が一点に定まらないような場合も存在し、このような場合の内外判定については、役務提供の内容に応じた判定場所が施行令で定められています(令6②一~五)。

さらに、上記の規程によっても判定ができないものについては、役務の提供を行う者の役務提供に係る事務所等の所在地により判定することとされています(令6②六)。

また、役務が提供された具体的な場所を特定できない場合であっても、その役務の提供に係る契約において現実の役務の提供場所が国内であるか国内以外の地域であるか判別できる程度に明らかにされているものであるときは、その場所により判定するとされています(通5-7-15)。

上記の施行令の1号から3号では以下のとおり規定されています。

①国内及び国内以外の地域にわたって行われる旅客又は貨物の輸送(令6②一)
 当該旅客又は貨物の出発地若しくは発送地又は到着地

②国内及び国内以外の地域にわたって行われる通信(令6②二)
 発信地又は受信地

③国内及び国内以外の地域にわたって行われる郵便又は信書便(令6②三)
 差出地又は配達地

「出発地若しくは発送地又は到着地」、「発信地又は受信地」、「差出地又は配達地」ですから、結局上記のような取引はすべて国内取引ということになります。

ここは実務的な感覚から直感的には理解しにくい部分かもしれません。例えば、海外から日本への旅客の輸送を「到着地」で判断して国内取引とするならば、このような航空運賃は課税取引として取り扱えるのか?等の疑問が生じます。

このような疑問に対する答えは、国内取引ではあるが、免税取引として取り扱われるというものです。日本から海外へ出て行く貨物やサービスについては免税取引をイメージしやすいですが、消費税法7条では以下のとおり規定されています。

(輸出免税等)
第七条 事業者(第九条第一項本文の規定により消費税を納める義務が免除される事業者を除く。)が国内において行う課税資産の譲渡等のうち、次に掲げるものに該当するものについては、消費税を免除する。
一 本邦からの輸出として行われる資産の譲渡又は貸付け
(略)
三 国内及び国内以外の地域にわたつて行われる旅客若しくは貨物の輸送又は通信
(略)

上記のとおり、資産の譲渡や貸付けについては、日本→海外の取引のみを規定しているのに対して、「旅客若しくは貨物の輸送又は通信」については、「国内及び国内以外の地域にわたって行われる」と日本と海外間の双方向取引が免税取引として規定されているので、海外への往復航空券のうち往路だけが免税取引で、復路は課税取引ということにはなりません。

最後に消費税法施行令第6条2項4号および5号についても、規定されている内容のみ記載しておくと以下のようになっています。

④保険(令6②四)
 保険に係る事業を営む者(保険の契約の締結の代理をする者を除く。)の保険の契約の締結に係る事務所等の所在地

⑤専門的な科学技術に関する知識を必要とする調査、企画、立案、助言、監督又は検査に係る役務の提供で生産設備等の建設又は製造に関するもの
 当該生産設備等の建設又は製造に必要な資材の大部分が調達される場所

(3)金融取引に係る内外判定

以下に掲げる利子を対価とする金銭の貸付け等については、それぞれに掲げる貸付け等を行う者のその貸付け等の行為に係る事務所等の所在地によって内外判定を行うものとされています(令6③、10①、③一~八)。

①利子を対価とする金銭の貸付け
 貸付けを行う者
②利子を対価とする国債等の取得
 国債等を取得する者
③国際通貨基金に規定する特別引出権の保有
 特別引出権を保有する者
④預金又は貯金の預入れ
 預金又は貯金を預入れする者
⑤合同運用信託及び投資信託等のうち合同型の信託
 信託する者
⑥相互掛金又は定期積金の掛金の払込み
 掛金の払込みをする者
⑦抵当証券の取得
 抵当証券を取得する者
⑧償還差益を対価とする国債等の取得
 国債等を取得する者
⑨手形の割引
 手形の割引を行う者
⑩金銭債権の讓受けその他の承継(包括承継を除く。)
 金銭債権を承継する者

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