2017年3月末から決算短信・四半期決算短信の様式が自由になるそうです
2016年10月28日に東京証券取引所から「決算短信・四半期決算短信の様式に関する自由度の向上について」という通知が発送されました。
この通知によると、日本取引所は2017年3月末日以後最初に終了する通期決算又は四半期決算の開示から、現在使用が強制されている決算短信・四半期決算短信の様式の使用強制を取りやめるとのことです。
これは、金融審議会ディスクロージャーワーキング・グループにおいて、より適時に、わかりやすく、より効果的・効率的な開示が行われるよう、開示に係る自由度を向上させることが提言されたことを受けたものとされています。
記載事項の具体的な見直し等については、パブリックコメント期間終了後に、本年中を目途に改めて公表するとされています。様式が自由化されただけであればかえって面倒なだけということもありえますので、実質的にどの程度自由度が高まるのかは今後の公表を待たなければわかりませんが、特に四半期決算短信についてはサマリー情報のみで開示するというようなことがあってもよいように感じます。
過去のディスクロージャーワーキング・グループの審議内容をみるとここまでの簡素化は図られないと思いますが、第3回会合では決算短信の開示事項を、速報情報として必要不可欠な「サマリー情報」、「経営成績等」、「財務諸表」に限定するなどの案もあったとされていますので、決算短信については現状よりも結果的に大幅な簡素化が図られるのではないかと期待されます。
一方で、四半期決算短信の場合は、開示事項が上記であったとしても、現状とあまり変わりませんので、あまり変化はないということになるのかもしれません。
かえって大変になったというオチだけはないことを祈ります。