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落ち着いたかと思いきや定率法から定額法への変更が増加

有形固定資産の減価償却方法を定率法から定額法に変更するというのが、ここ数年の会計方針の変更の主な内容であるという傾向に変化はありませんが、そろそろ落ち着いてきたのかと思いきや、2017年3月期決算会社で定率法から定額法へ会計方針を変更した会社は前年よりも増加したとのことです。

経営財務3327号の「会計方針の変更、2017年3月期に104社・109件」という記事によれば、2017年3月31日決算の上場会社2,309社(日本基準採用)のうち、104社(4.5%)が会計方針の変更を行っており、このうち「有形固定資産の減価償却方法の変更」が最も多い変更内容で、定率法から定額法への変更を行ったのは68件(その他1件)であったとされています。

3月決算会社が定率法から定額法へ会計方針を変更した社数を確認してみると、以下のように推移していました(いずれも経営財務調べ)。

2012年3月期 50社
2013年3月期 70社
2014年3月期 90社
2015年3月期 54社
2016年3月期 53社

2015年3月期、2016年3月期とも決して少なくはないものの、上記の傾向から2013年3月期及び2014年3月期をピークに減少していくのかと思っていましたが、2017年3月期は68社と、再び大きく増加しています。

上記は3月決算会社だけの社数で、2016年4月~2017年2月決算会社で、定率法から定額法に変更した会社は27社(経営財務3322号)とのことですので、この1年で95社が減価償却方法を定額法へ変更したということになります。

3月決算会社では上記のとおり推移していますので、4月~2月決算を含めて考えると、変更が顕著になった以降で、500社程度は定率法から定額法への変更を行っているものと推測されます。

当初はIFRSにおいて定率法が採用しにくいといわれていたことが原因だと言われていましたが、2017年6月12日の日経電子版の記事によれば、実質無借金の上場企業は2000社を超えたとのことで、定率法採用による節税効果よりも、減価償却費を計算しやすい定額法のほうが考えやすいということに加えて、リース基準がIFRSと同様の方向で改正された場合に自己所有資産に定率法を採用していると、面倒になりそうだということもあるのかもしれません。

いずれにしても、まだこの傾向は継続しそうな勢いです。

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