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会社法制(企業統治等関係)の見直しに関する要綱案が決定(その1)

2019年1月16日に法制審議会の会社法制(企業統治等関係)部会により「会社法制(企業統治等関係)の見直しに関する要綱案」が決定されました。この要綱案は2月に法務大臣に答申される予定とのことです。

今回決定された要綱案については、途中経過として何度か取り上げていますが、改めて決定された要綱案の内容の主なものを確認してみることにします。

まず要綱案の主な見出しは以下の様になっていますので、興味のある部分は、原文を確認されるとよいと思います。

第1部 株主総会に関する規律の見直し
第1 株主総会資料の電子提供
第2 株主提案権
第2部 取締役等に関する規律の見直し
第1 取締役等への適切なインセンティブの付与
第2 社外取締役の活用等
第3部 その他
第1 社債の管理
第2 株式交付
第3 その他

今回は上記の第1部-第1の内容について確認します。

1.株主総会資料の電子提供

①定款の定め・上場会社の手続き

株式会社は取締役が株主総会を招集するときは、株主総会参考書類、議決権行使書面、会社法437条の計算書類及び事業報告、447条6項の連結計算書類について電子提供措置をとる旨を定款で定めることができるものとされます。

なお、改正法の施行の際に振替株式を発行している会社は、当該改正法の施行の日において、同日をその定款の変更の効力が生ずる日とする電子提供措置をとる旨の定款の定めを設ける定款の変更の決議をしたものとみなすものとされています。

②登記

電子提供措置をとる旨の定款の定めがあるときは、その定めを登記が必要とされています。

③電子提供措置の期限

現行法では、原則として株主総会の日の2週間前までに招集通知を発送しなければならない(会社法229条1項)とされていますが、電子提供措置をとる場合は、株主総会の3週間前の日又は通知を発した日のいずれか早い日(電子提供措置開始日)から株主総会の日の以後3カ月を経過する日までの間、株主総会の招集通知や株主総会参考書類等に記載すべき事項などに係る情報を継続して電子提供措置をとらなければならないとされています。

なお、有価証券報告書提出会社が、電子提供開始日までに株主総会の招集通知や株主総会参考書類等に記載すべき事項を記載した有価証券報告書をEDINETに提出した会社は、電子提供措置をとることを要しないとされています。

有価証券報告書が総会開催日の3週間前までにできているのであれば、これにより総会前提出が増加するかも知れません。

④非公開会社の特則

現行法において、公開会社でない株式会社は、原則として招集通知の発送期限が総会の日の前1週間と、公開会社よりも1週間短縮されていますので、電子提供措置をとる場合も2週間前までと、公開会社よりも1週間余裕が設けられています。

⑤書面交付請求

電子提供措置をとる旨を定款で定めている場合であっても、株主は会社に対して、株主総会参考書類等を書面で交付することを請求することができるとされています。

書面による交付請求があった場合の提供期限は、従来どおり総会の2週間前までとされています。

⑥電子提供が中断したらどうなる?

何らかの事情で当該情報がアップされているサイトにアクセスできなくなったり、ハッキング等により情報が改変されたような場合にどうなるのかですが、以下に該当する場合には、電子提供措置の効力に影響を及ぼさないとされています。

  • 電子提供の中断が生じることについて、会社が善意かつ無重過失、または会社に正当な事由がある。
  • 中断時間の合計が電子提供措置期間の1/10未満であること
  • 電子提供措置開始日から総会の日までの間に中断が生じた場合は、中断時間の合計が当該期間の1/10未満であること
  • 会社が中断が生じたを知った後速やかにその旨、中断時間、提供情報の提供措置をとったこと
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