地方法人税の還付請求失念に要注意
税務通信3551号の税務の動向に「欠損金の繰戻し還付 地方法人税の還付請求の失念に注意」という記事が掲載されていました。
全く気にしていませんでしたが、「実務上は、地方法人税の還付に自動で対応する会計ソフトは少ないため、法人税の還付請求を失念しているケースが散見されるようだ」とのことです。
当期(欠損事業年度)に欠損金額が生じた中小企業者等(青色申告法人)は、その欠損金額を前期(還付所得事業年度)に繰り戻して法人税額の還付を請求することができ、この場合、法人税申告書別表一(一)の27欄の外書きに還付金額を記載することが必要とされています。
また、同制度の適用がある場合には、地方法人税の還付も受けることができ、この場合には、別表一(一)の「45欄 この申告による還付金額」の外書きに、還付を受ける金額を記載することが必要とされています。
ところが、「多くの会計ソフトでは、法人税の還付金額と地方法人税の還付金額が連動して計算されない仕組みとなっている」ことにより、地方法人税の還付を受けていない中小企業者等が相当数あるものと考えられているようだとのことです。
これから3月決算の確定申告で繰戻還付を受ける場合はもちろんのこと、直近で繰戻還付を受けているような場合には、改めて確認してみるとよいと思われます。