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令和2年改正で過大配当利用の節税封じ

T&A master No.817に「過大配当利用の節税封じに簿価の切下げ」という記事が掲載されていました。ソフトバンクが利用し、税務当局が問題視していたとされる節税スキームを封じる措置が令和2年度改正で導入されるとのことです。

大綱には適用時期が記載されていませんが、「通常のタイミングで適用開始となるものは大綱のルルールとして記載されないことになっている」とのことで、「令和2年4月1日以後に開始する事業年度分の法人税」から適用されることとなるとのことです。

上記で問題視されているとされているスキームは以下のようなものとのことです。

(1)外国子会社が、その傘下の法人の株式を内国法人に配当(現物分配)。内国法人においては、その配当に対し外国子会社配当益金不算入の規定が適用されることから、配当額の5%を除き課税は生じない。

(2)(1)で行われた配当(現物分配)により、外国子会社は「利益を吐き出した」状態となり、その株式の価値は大幅に目減り。内国法人が当該外国子会社の株式を譲渡することにより譲渡損失を計上。

結果的に受取配当金は益金不算入で課税されないうえ、当該子会社の株式譲渡損で所得を圧縮できるということになります。そして令和2年度税制改正では上記の②に一定の制限がかかるようになるとのことです。

具体的には、一定の支配関係にある子会社から一定の配当を受ける場合、その配当の起因となった株式の簿価を切り下げ、当該株式を譲渡しても譲渡損が計上されないようになるとのことです。

一定の支配関係とは、基本的に持分割合が50%超か否かで判定されるとされています。また、一定の配当とは、その配当の起因となる株式の簿価の10%を上回る配当を意味し、当該株式の簿価の10%を上回っているかどうかの判定は、事業年度単位で、その配当を含む期首からの配当の累計額を持って行うとされています。

ただし、租税回避を意図しない企業が大きな影響を受けることがないように、以下の場合には適用除外となるとのことです。

①子会社(内国法人に限る)が設立されてから支配関係が生じるまでの間、90%以上の株式を内国法人・居住者によって保有されている場合
②支配関係発生前の利益を原資とする配当が行われない場合
③支配関係発生から10年が経過している場合
④1事業年度における配当の合計額が2000万円を超えない場合

このような適用除外要件が設定されたことにより、上記の記事では「多くの企業にとって、税負担・事務負担という意味で比較的”実害”が少ない決着となったといえよう」を評価されています。

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