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帳簿等の不提示を貫き多額の追徴課税処分を受けた納税者が控訴

1か月ほど前の”帳簿の提示を拒み続け約29億円を納付”で取り上げましたが、国に対して消費税の仕入れ税額控除に係る帳簿等の提示を拒み続けたことにより多額の追徴課税処分を受けた納税者が控訴手続を行っているとのことです。

前回の記事では約29億円と記載しましたが、T&A master No.817の記事によると、仕入税額控除を全額否認されたことにより、当該納税者は総額約38億円余りの追徴課税処分を受けたとされています。

29億円にしても38億円にしても、第三者からすれば税務調査が事前通知なしで行われたことに反発して帳簿の不提示を貫いた結果ということを考えると何故そこまで?というのが率直な感想です。

上記の記事よれば、納税者は制度のおかしさを大上段に主張したとされています。すなわち、”「累積的な課税を排除するという消費税制度の本質に照らせば、帳簿等を『保存しない場合』という法30条7項の文言は厳格に解釈すべきであり、『提示しない』場合を含めて解釈することは憲法84条の定める租税法律主義に反する。」と主張する”とされています。

保存していないことと提示しないことはイコールではないというのはそのとおりで、租税法律主義という観点から拡大解釈は認められないという主張はわからないくもありませんが、だからといって子供っぽい反発をするのもどうかという気がします。

さらに最高裁判例では、「税務職員による検査に当たって適時にこれを提示することが可能なように態勢を整えて保存していなかった場合は、法30条7項にいう『保存しない場合』に該当する」とされており、この解釈が定着していることから、今後行われる高裁でも判決がひっくり返る可能性は低いと思われます。

T&A masterの記事では、納税者の無謀で無知な対応が一因であることは否定できないとしつつも、税務調査への反発と制裁とのバランスがとれていないという点をとりあげ、「公務執行妨害に極刑が適用されるような制度」と評しています。

その上で、最高裁判決において滝井繁男判事(故人)が述べた反対意見や日弁連の「仕入税額控除の要件についての意見書」(2014年12月17日)を紹介し、仕入税額控除の要件について立法的・解釈的な見直しを提起すべき事案であろうとしています。

問題となっている事案では、何か解釈がかわるとすれば最高裁ではないかと思いますので、ここまでやっているのであれば最高裁までいくと考えられます。裁判の結果がどうなるのかも気になりますが、仮にきちんと税務調査が実施されたとしたらどうなっていたのか?それが気になります。

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