海外の2019年会計にまつわる事項トップ10とは?
経営財務3439号の【海外会計トピック】に”2019年会計にまつわる事項トップ10、2020年のトップ事業、その他”という記事が掲載されていました。
この記事では、カナダのインターネットサイトが公表した10項目が紹介されています。ここで紹介されていたものの一部を以下で取り上げます。
・会計事務所の不適切な行動:Big4などでパワハラ、セクハラ、性差別などが露見した。
・カナダの大麻合法化で、大麻企業関連での儲かる監査業務が大幅に増加している。
・英国で監査スキャンダルに見舞われた監査事務所は、業績を悪化させている。
・PCAOB(公開会社会計監査委員会)は内部通報により、その運用等の問題が露見し、英国のFRCと同様に「牙のない張り子の虎」などと、その存在意義が問われている。米国では、それほど遠くない時期に、次なるアーサーアンダーセンを見ることになるかも知れない。
昨年、イギリスにおいてBig4の寡占が問題視されており解体が議論されているというような報道もなされ、KPMGが結構叩かれていたと記憶していますが、上記は英国ではなく「米国では、それほど遠くない時期に、次なるアーサーアンダーセンを見ることになるかも知れない」とされており、仮にそのとおりになるとすると消えるのはどこなのかが問題です。
とはいえ、本当にBig4の一つが消滅するようなことになっても、なくなった会計事務所のメンバーにより、規模の小さな事務所がいくつか設立されるとともに、大部分は他の三つの事務所に引き継がれ、大手の寡占化がすすむという結果となるだけではなかろうかという気はします。
2020年は早々にイランと米国の緊張が高まりましたが、終息しそうだとして米国株価は最高値を更新しています。FRBは利下げをして予防的緩和を実施しなければならなかった状況だったはずで、世界的に色々なリスクがある中で最高値を更新していくというは違和感を感じるものの、うらやましいなとも思います。
オリンピックとかいってられない事態にならないとよいですが・・・