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出る杭はもっと出ろ!

新型コロナの影響で株主総会はどうなる

12月決算会社ではもう少しで定時株主総会の招集通知を印刷に回さなければならないタイミングだと思いますが、大人数が集まるイベントの開催が中止される中、株主総会をどのように開催するのかで担当者は頭を悩ませているのではないかと思われます。

まず株主総会を延期することができるのかですが、この点については東日本大震災の際に法務省より、「会社法上、事業年度の終了後3か月以内に必ず定時株主総会を招集しなければならないとされているわけではありません」とされ、定時株主総会を開催することができない状況が解消され、開催が可能となった時点で定時株主総会を開催すれば、会社法296条1項違反とはならないという見解が示されています。

仮に、定款に定められた基準日から3か月を経過した後に定時株主総会を開催する場合は、議決権行使公式準備を定めるため、当該基準日の2週間前までに、当該基準日及び基準日の株主が行使できる権利の内容を公告する必要があるとされています(会社法124条3項)。

また、定款に剰余金の配当基準日を定めている場合に、その基準日株主に剰余金の配当をするためには、当該基準日から3か月以内の日を効力発生日とする剰余金の配当に係る決議(会社法454条1項等)をする必要があるとされています。

というわけで制度的には制度的に延期は可能ですが、いつ終息するのかが不透明な中、会場の手配や、基準日の変更により配当の受領者が変化する可能性があることに対する株主の反応なども会社側からすれば気になるので、余程重要な議案がないのであれば開催してしまいたいというケースも多いのではないかと推測されます。

こうした状況の中、経営財務3447号では新型肺炎対応としてバーチャル株主総会の可能性について論じられています、この記事では「制度的には総会開催日を動かせるものの積極的な対応はあまり見られない」としたうえで、3月決算会社では、インターネットを使って対応できないかを検討しているところもあるとされています。

このようなインターネットを使用したハイブリッド型バーチャル株主総会については、経済産業省で検討がなされていましたが、意見募集を経て2020年2月26日に「ハイブリッド型バーチャル株主総会の実施ガイド」が公表されていました。

ハイブリッド型バーチャル株主総会は、インターネット等の手段を用いた株主総会への関与が法律上の「出席」として扱われるか否かによって、「ハイブリット参加型バーチャル株主総会」と「ハイブリット出席型バーチャル株主総会」に分類されるとされています。

このうちハイブリット参加型株主総会は、遠隔地等、リアル株主総会の場に在所しない株主が、会社から通知された固有のIDやパスワード等による株主確認を経て、特設されたWEBサイト等で配信される中継動画を傍聴するような形が想定されるとされ、参加型においては、株主総会に出席していない扱いのため、質問や動議を行う事はできないと整理されています。

会社にもよりますが、一般的に株主総会に出席した株主で質問等をする株主はごく一部ですから、第三者が提供しているプラットフォームを利用すれば比較的容易に実現できるタイプのバーチャル株主総会といえそうです。

したがって、総会会場ではマスクの着用、消毒の実施など感染症対策をとりつつ、株主総会だけ見れればよい(経営者の話が聞きたい)という株主のために、上記のような総会を採用する会社は増加するのではないかと思われます。

もっとも12月決算会社にとっては、準備期間があまりありませんので、新型肺炎の終息が長期化する場合には、3月決算会社から本格化するのではないかと思われます。

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