閉じる
閉じる
閉じる
  1. 在外子会社の使用権資産のBS表示科目
  2. GoToEatキャンペーンを企業が接待で使用した場合の判定基準は?
  3. 少額な電車代・バス代も「報酬・料金」に該当すれば源泉対象
  4. カフェテリアプランに財形メニューがあっても換金性あるとはいえず
  5. 監査基準の改訂「その他の記載内容」につき監査人の手続を明確化
  6. 株主総会で限度額が決議され、取締役会で一任決議あれば、代表取締役社長に…
  7. テレワーク導入費用の課税関係
  8. 法人に係る消費税の申告期限の特例-改正法の適用時期および適用手続
  9. アズ企画設計が審査請求棄却を不服として東京地裁に更正処分取消を提訴
  10. GoToトラベル-地域共通クーポン利用も全額が課税仕入
閉じる

出る杭はもっと出ろ!

取締役報酬等の決定方針として決定しなければならない事項(改正会社法施行規則案)

2020年9月1日に令和元年改正会社法に関する法務省令の改正案(意見募集は9月30日まで)が公表されており、その中の一つで、取締役の個人別報酬等についての決定に関する規定が新設されています。

これは改正会社法361条7項において、取締役の報酬等の内容に係る決定手続等に関する透明性を向上させる観点から、上場会社等の取締役会は定款または株主総会の決議により取締役(監査等委員である取締役を除く)の個人別報酬等の内容が具体的に定められていない場合には、その内容についての決定方針を決定することが義務付けられたに対応するものです。

(改正会社法361条7項)
次に掲げる株式会社の取締役会は、取締役(監査等委員である取締役を除く。以下この項において同じ。)の報酬等の内容として定款又は株主総会の決議による第一項各号に掲げる事項についての定めがある場合には、当該定めに基づく取締役の個人別の報酬等の内容についての決定に関する方針として法務省令で定める事項を決定しなければならない。ただし、取締役の個人別の報酬等の内容が定款または株主総会の決議により定められているときは、この限りでない。
一 監査役会設置会社(公開会社であり、かつ、大会社であるものに限る。)であって、金融商品取引法第二十四条第一項の規定によりその発行する株式について有価証券報告書を内閣総理大臣に提出しなければならないもの
二 監査等委員会設置会社

上記の「法務省令で定める事項」として会社法施行規則改正案で示されたのは以下の事項です。

①取締役(監査等委員である取締役を除く。以下同)の個人別の報酬等(以下②・③を除く)の額またはその算定方法の決定に関する方針
②取締役の個人別の報酬等のうち,業績連動報酬等がある場合は,業績指標の内容および業績連動報酬等の額または数の算定方法の決定に関する方針
③取締役の個人別の報酬等のうち,非金銭報酬等がある場合は,その内容および額もしくは数またはその算定方法の決定に関する方針
④前述①・②・③の額の割合の決定に関する方針
⑤取締役に対し報酬等を与える時期または条件の決定に関する方針
⑥取締役の個人別の報酬等の内容についての決定の全部または一部を取締役その他の第三者に委任するときの事項(委任を受ける者の氏名等,委任する権限の内容,権限が適切に行使されるようにするための措置を講ずることとするときはその内容)
⑦取締役の個人別の報酬等の内容についての決定の方法(⑥を除く)
⑧前述①~⑦のほか,取締役の個人別の報酬等の内容についての決定に関する重要な事項

上記の事項について、決定が義務付けられているのは、監査役会設置会社の場合、大会社であることも要件とされていますので、条文上は上場会社であればすべての会社が上記の事項を決定しなければならないというわけではないということになります。

また、上記は方針の決定をしなければならないというだけで、開示といった面では、会社法施行規則121条4項等の改正により、取締役等の報酬等に関して記載事項の拡充が図られる改正がなされています。

具体的には以下の事項について記載事項の拡充が図られています

・報酬等の種類ごとの総額(施行規則121条4号)
 従来は単に報酬等の総額(又は額)とされていたものが、「当該報酬等の全部又は一部が業績連動報酬等又は非金銭報酬等である場合には、業績連動報酬等の総額、非金銭報酬等の総額及びそれら以外の報酬等の総額」(または額)を記載することとされています。
 
・業績連動報酬等に関する事項(施行規則121条5号の2)
 業績連動報酬がある場合には、「当該業績連動報酬等の額又は数の算定の基礎として選定した業績指標の内容及び当該業績指標を選定した理由」、「当該業績連動報酬等の額又は数の算定方法」、「当該業績連動報酬等の額又は数の算定に用いた業績指標の数値」の記載が求められています。
 
・非金銭報酬等に関する事項(施行規則121条5号の3)
 非金銭報酬等がある場合にはその内容を記載することが求められています。
 
・報酬等についての定款の定め又は株主総会の決議による定めに関する事項(施行規則121条5号の4)
 「当該定款の定めを設けた日又は当該株主総会の決議の日」、「当該定めの内容の概要」、「当該定めに係る会社役員の員数」を記載することが求められています。

・報酬等の決定方針に関する事項(施行規則121条6号、6号の2)
 前述の会社法361条7項の改正による「法務省令で定める事項」に関連する部分ですが、「法三百六十一条七項の方針又は法第四百九条第一項の方針を定めているときは、次に掲げる事項」として、
①当該方針の決定の方法
②当該方針の内容の概要
③当該事業年度における取締役(監査等委員である取締役を除き、指名委員会等設置会社にあっては、執行役等)の個人別の報酬等の内容が当該方針に沿うものであると取締役会(指名委員会等設置会社にあっては、報酬委員会)が判断した理由
を記載することが求められています。

・取締役の決議による報酬等の決定の委任に関する事項(施行規則121条6号の3)
 取締役会設置会社(指名委員会等設置会社を除く)である場合において、取締役会から委任を受けた取締役その他第三者が当該事業年度に係る取締役(監査等委員である取締役を除く。)の個人別の報酬等の内容の全部又は一部を決定したときは、その旨及び次に掲げる事項を記載することが求められています。
①当該委任を受けた者の指名並びに当該内容を決定した日における当該株式会社における地位及び担当
②①の者に委任された権限の内容
③①の者に②の権限を委任した理由
④①の者により②の権限が適切に行使されるようにするための措置を講じた場合にあっては、その内容

すでに有価証券報告書で記載している事項も踏まえたうえで、何らかの対応が必要が必要となるのかを改めて検討しておく必要がありそうです。

関連記事

  1. 改正会社法を確認(その1)-改正の概要

  2. 会社法における「株式交付」に係る規定を整備する方向で検討

  3. 改正会社法(その3)-監査等委員会設置会社詳細(その2)

  4. たまに脚光を浴びる「優先株」-オリンパスの騒動で登場

  5. 会社法施行から10年目-役員の変更登記に要注意

  6. 新型コロナウィルス対策と株主総会ー12月決算会社の事例

カテゴリー

最近の記事

ブログ統計情報

  • 10,247,238 アクセス

ページ上部へ戻る