閉じる
閉じる
閉じる
  1. 18監査事務所が会計士資格を誤表記で有報訂正が必要らしい
  2. 内部統制新基準が2025年3月期より適用に(公開草案)
  3. デューデリジェンス(DD)費用の税務上の取り扱い
  4. テレワークの交通費、所得税の非課税限度額適用の有無は本来の勤務地で判断…
  5. プライム市場上場会社、88.1%が英文招集通知を提供
  6. タクシー、インボイス対応か否かは表示灯での表示を検討?
  7. 副業の事業所得該当判断の金額基準はパブコメ多数で見直し
  8. 総会資料の電子提供制度、発送物の主流はアクセス通知+議案等となりそう
  9. 押印後データ交付の場合、作成データのみの保存は不可(伝帳法)
  10. 四半期開示の議論再開(第1回DWG)
閉じる

出る杭はもっと出ろ!

大手監査法人から中小法人への会計監査人交代が鮮明

T&A master No.750に「大手監査法人から中小への会計監査人交代が鮮明に」という記事が掲載されていました。

会社の業績が悪くなると大手監査法人から中小へ会計監査人が交代するのは珍しいことではありませんが、上記の記事によれば、「東芝の監査を行っていた新日本有限責任監査法人への行政処分を契機として、大手監査法人(有限責任あずさ監査法人、EY新日本有限責任監査法人、有限責任監査法人トーマツ、PwCあたら有限責任監査法人)から準大手監査法人(仰星監査法人、三優監査法人、太陽有限責任監査法人、東陽監査法人、PwC京都監査法人)や中小規模監査事務所へ交代する動きが強まっている」とのことです。

公認会計士・監査審査会が7月31日に公表した「平成30年度モニタリングレポート」によれば監査事務所を変更した国内の上場会社数は、平成30年6月期は116件で、平成28年6月期の134件、平成29年6月期の134件から減少しています。

過去5年の推移は以下の通りで、平成26年および平成27年よりはやや高い水準ではありますが、東芝の一件後の変更は落ち着いてきたのかなという印象を受けます。


(「平成30年版モニタリングレポート」公認会計士・監査審査会 平成30 年7月。以下図表すべて同じ)

会計監査人の交代は、それほど頻繁にあるものではありませんが、各監査法人がクライアントを獲得しようと競争しているわけですから、交代が少ないというのもむしろ問題かなという気はします。

規模別の移動状況でみると、大手から準大手への変更は平成29年6月期が16社に対して平成30年6月期は23社と7社の増加となっています。その他の変動状況は以下のようになっています。

過去5年の監査事務所の規模別の移動状況は以下のとおりとなっており、以下のグラフをみると「大手監査法人から中小への会計監査人交代が鮮明」というのも頷けます。

上場国内会社の会計監査人の交代理由は以下の通り「任期満了」が最も多くなっていますが、「任期満了」が主な理由なわけはなく、本当の理由はなんであるのかを公認会計士・監査審査会が大手監査法人に対して調査したところ、以下の通りであったとのことです。

大手監査法人から中小監査法人等への変更理由で最も多いのは監査報酬となっており、特に違和感はありません。何かと問題がある会社は監査に工数もかかるし、リスクも高いので監査報酬を上げるというのは当然といえば当然ですが、継続したくないクライアントに対して会計監査人の交代を選択するよう仕向けるという面もあるとは思います。

それでは監査法人を変更した場合、監査報酬はどう変化しているのかですが、以下のようになっているとのことです。

規模の小さな事務所に交代した場合に監査報酬が減少するというのは予想どおりですが、興味深いのは、大手→大手の場合も、監査報酬が減少しているのが26件中14件と過半数を占めているという点です。この点について、T&A masterの記事では「クライアントである被監査会社の奪い合いが垣間見られる」とされています。

監査報酬に不満があるなら、大手→大手でも監査人を変えてみるというのも十分考慮する価値があるということのようです(増加しているのも12件と同じくらいあるわけですが・・・)

関連記事

  1. あずさ監査法人でCPE取得に際し不正が判明したそうです

  2. グループ法人税(その3)-譲渡損益調整資産とは?

  3. 交際費と会議費の区分

  4. 経営財務が選ぶ2014年の5大ニュースとは?

  5. 東証の上場基準が緩和されたそうですが・・・

  6. 「払込期日」と「払込期間」を定めた場合の違いは?-自己株式の処分…




カテゴリー

最近の記事

ブログ統計情報

  • 12,946,926 アクセス
ページ上部へ戻る