上場基準の情報漏洩で野村証券に改善命令が出されるそうです
日経新聞のイブニングスクープで「野村証券に改善命令へ、金融庁 上場基準の情報漏洩」という記事が配信されてきました。
この記事によると、金融庁は本日、「野村証券と野村ホールディングス(HD)に対して金融商品取引法に基づく業務改善命令を出す方針を固めた。東京証券取引所の市場区分見直しに関する情報を投資家らに漏洩した問題が判明し、社内の情報管理体制などに大きな不備があったと判断した。」とのことです。
そういえば、少し前のFACTAにそんな記事が掲載されていたなと確認してみると、FACTA2019年4月号に”「時価総額250億円未満は降格」との営業メールが流れた。JPX懇談会メンバーが出元とされ、兜町大揺れ。”という記事が掲載されていました。
FACTAの記事によれば、2019年3月6日の朝に野村證券で日本株を担当する営業部員から、取引先の機関投資家などに“仰天”メールが配信されたとされています。仰天メールの内容は以下のとおり(FACTA ONLINEの記事でここまでは、購読していなくてもhttps://facta.co.jp/article/201904003.htmlで確認できます。)
ストラテジー松浦より。市場構造の件、時価総額の250億円という目線が急浮上しているようです。現時点の東証の意向は、上位市場の指定基準を500億円ではなく、250億円としたい模様。降格基準は、『同じ金額(250億円)』にしたい方向。既に500億円という目線で売られていたりしたら、戻される可能性があるかもしれません。彼の情報源はNRIの大崎シニアフェローで、『市場構造の在り方等に関する懇談会』の委員6名のうちの一人
なおFACTAの記事では同誌が野村證券に確認したところ、”「特段の秘匿性はなくリークに該当しない」と本誌に回答”したとされていましたが、本日の日経新聞の記事では、「金融庁は情報漏洩はインサイダー取引には当たらないものの、市場の信頼性を損ねる悪質な行為にあたると判断した」とされています。
野村HDも総会前にこんなことが公になってしまうと、役員人事も再考しなければならないだろうし、大変でしょうね。証券会社だけに3月に話題になった際に織り込み済みなのかも知れませんが・・・