閉じる
閉じる
閉じる
  1. 18監査事務所が会計士資格を誤表記で有報訂正が必要らしい
  2. 内部統制新基準が2025年3月期より適用に(公開草案)
  3. デューデリジェンス(DD)費用の税務上の取り扱い
  4. テレワークの交通費、所得税の非課税限度額適用の有無は本来の勤務地で判断…
  5. プライム市場上場会社、88.1%が英文招集通知を提供
  6. タクシー、インボイス対応か否かは表示灯での表示を検討?
  7. 副業の事業所得該当判断の金額基準はパブコメ多数で見直し
  8. 総会資料の電子提供制度、発送物の主流はアクセス通知+議案等となりそう
  9. 押印後データ交付の場合、作成データのみの保存は不可(伝帳法)
  10. 四半期開示の議論再開(第1回DWG)
閉じる

出る杭はもっと出ろ!

マスク購入費用の医療費控除の可否

2020年10月23日に「国税における新型コロナウイルス感染症拡大への対応と申告や納税などの当面の税務上の取扱い」が更新され、Q&Aがいくつか追加されました。

所得税については、「日本から出国できない場合の取扱い」や「一時出国していた従業員を日本に帰国させない場合の取扱い」などが追加されていますが、今回は所得控除関連として追加された3問についてです。

1.マスク購入費用の医療費控除の適用について

現時点においては、普通にマスクを購入することができるようになっていますが、マスクが品薄の時は、1箱4000円位するのが一般的でした。世帯の人数が多ければ、感染症予防のためのマスク購入費用だけで1万円以上ということもあったと考えられますが、こうしたマスクの購入費用が医療費控除の対象になるのかは気になるところです。

結論としては、新型コロナウィルス感染症を予防するために購入したマスクの費用は、医療費控除の対象とはならないとのことです。

これは医療費控除の対象となる医療費は、
①医師等による診療や治療のために支払った費用
②治療や療養に必要な医薬品の購入費用
などとされているところ、感染予防目的のために購入したマスクの費用は①・②のいずれにも該当しないとされているためとのことです。

2.PCR検査費用の医療費控除の適用について

これも一時は新型コロナウィルスに感染しているかもしれないと本人が思っても、思うように受けることができなかったもののようですが、現在は、海外への渡航するための準備としてPCR検査を行ってくれる医療機関も増加しているようです。

PCR検査費用が医療費控除の対象となるか否かの結論としては、ケースバイケースであるとされています。

つまり、医師等の判断によりPCR検査を受けた場合は、医療費控除の対象となる医療費(①医師等による診療や治療のために支払った費用、②治療や療養に必要な医薬品の購入費用)に該当するため医療費控除の対象となるとされています。

一方で、単に感染していないことを明らかにする目的で受けるPCR検査など、自己の判断により受けたPCR検査の検査費用は、医療費控除の対象となる医療費に該当しないとされています。
最近、ハワイ州が日本からの渡航者について、ハワイ州の指定した医療機関でPCR検査を受け、ハワイ州公式の陰性証明書があれば、この14日間の隔離を免除する事前検査プログラムを開始するという報道がありましたが、このような観光(あるいはビジネス)目的のために受けたPCR検査費用は、医療費控除の対象とはならないということになります。

3.オンライン診療の諸費用の医療費控除の適用について

身近な人でオンライン診療を受けたという話はまだ聞いたことがありませんが、オンライン診療では、オンライン診療費のほか、システムの利用料の支払なども必要となるそうで以下の費用が医療費控除の対象となるのかが取上げられています。

①オンライン診察料
②オンラインシステム利用料
③処方された医薬品の購入費用
④処方された医薬品の配送料

結論として①および②は医療費控除の対象となり、④は医療費控除の対象とはならないとされています。配送料は、治療または療養に必要な医薬品の購入費用に該当しないためとのことです。税務はどちらかといえば付随費用は取得原価に含めろというスタンスのように思うので、配送料も認めてくれても良さそうな気はしますが、明確に「医療費控除の対象となりません」とされているので注意しましょう。

一方③については、「処方された医薬品の購入費用が、治療や療養に必要な医薬品の購入費用に該当する場合には、医療費控除の対象となります」とされています。したがって、基本的には医療費控除の対象となると考えて良さそうですが「治療や療養に必要な医薬品の購入費用に該当する場合」という前提条件が付いているという点だけ念の為注意が必要です。

関連記事

  1. 部を代表して表彰金を受け取った場合に源泉はどうなるか?

  2. 副業の損失、雑損失として給与所得等との通算が否認されることも

  3. 扶養控除等申告書におけるマイナンバーの取扱い(その4)-税法で定…

  4. 未払残業の和解解決金は課税対象か?

  5. 配偶者控除及び配偶者特別控除の控除額等の改正(平成30年分より)…

  6. 海外出向者に関わる税務(その2)




カテゴリー

最近の記事

ブログ統計情報

  • 12,947,708 アクセス
ページ上部へ戻る