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有価証券報告書等の提出期限の延長が認められるケースが明確化-企業内容等開示ガイドラインの改正案

不正リスク対応基準が公表されましたが、これに対応して2013年3月27日に金融庁から「企業内容等の開示に関する留意事項について(企業内容等開示ガイドライン)」の改正案が公表されました。

この改正案では、有価証券報告書等を既定の期間内に提出できないと認められる場合における、有価証券報告書等の提出期限の延長に係る承認(金融商品取引法第24条第1項等)の取扱いが明確化されています。

1.延長が認められる場合

改正案では、「原則として、下記の理由により有価証券報告書等を提出期限までに提出することができないと認められる場合には、提出期限延長の承認を行う」として以下の五つのケースが挙げられています。

①停電によるシステムダウン等が生じた場合

電力の供給が断たれた場合その他の理由により、当該発行者の使用に係る電子計算機を稼動させることができないことによる債務未確定等を理由として、提出期限までに財務諸表又は連結財務諸表の作成が完了せず、又は監査報告書を受領できない場合

②民事再生手続開始の申立て等があった場合

民事再生法に基づく再生手続開始の申立てによる債務未確定等を理由として、提出期限までに財務諸表又は連結財務諸表の作成が完了せず、又は監査報告書を受領できない場合

③過去に提出した有価証券報告書等に虚偽記載が発見され、過年度の連結財務諸表等の訂正が必要な場合

過去に提出した有価証券報告書等のうちに重要な事項について虚偽の記載が発見され、当事業年度若しくは当連結会計年度の期首残高等を確定するために必要な過年度の財務諸表若しくは連結財務諸表の訂正が提出期限までに完了せず、又は監査報告書を受領できない場合であって、発行者がその旨を公表している場合

④連結財務諸表等に虚偽表示の疑義が発見され、監査人がその内容を確認する必要がある場合

監査法人等による監査により当該発行者の財務諸表又は連結財務諸表に重要な虚偽の表示が生じる可能性のある誤謬又は不正による重要な虚偽の表示の疑義が識別されるなど、当該監査法人等による追加的な監査手続が必要なため、提出期限までに監査報告書を受領できない場合であって、発行者がその旨を公表している場合

⑤外国会社が、本国の法令等により、提出期限までに有価証券報告書等の提出ができない場合

法第24条第1項各号に掲げる有価証券の発行者が外国の者である場合であって、当該者の本国の計算等に関する法令又は慣行等により提出期限までに有価証券報告書を提出することができない場合

面白いのは③及び④で「その旨を公表している場合に限る」とされている点です。もっとも、有価証券報告書の提出が遅れれば理由は開示されるはずなので、書かれていなくても当然の内容ではないかと思います。

2.延長期限

延長が認められる期限については、基本的に「企業情報が開示されないことによる不利益と 正確な企業情報が開示される利益とを比較考量の上 、判断する」とされ、特に明示されていません。

ただし、承認の申請理由が1.の③、④に該当する場合については、「提出期限を1月以上延長する旨の承認を行おうとする場合には、企業情報が開示されないことによる投資者への悪影響に配慮し、発行者が金融商品取引所又は認可金融商品取引業協会の規則に基づく開示等において当該発行者が財務諸表又は連結財務諸表に重要な虚偽の表示が生じる可能性のある誤謬又は不正についての確認を行っているか、過去に提出した有価証券報告書等の重要な事項についての虚偽の記載を自認し、その解決及び是正に向けた真摯な取組みを投資者に対して早期に表明しているかなど、当該発行者による情報開示の状況も考慮した上で、その期間の妥当性について判断するものとする」とされています。

上記からすると、延長期限は基本的に1カ月以内と考えておくのがよさそうです。個人的には、このようなルールだと期限延長が認められるのか認められないのかで問題が生じそうな気がするので、1カ月なら1カ月で区切って、それでだめなら意見差し控えで有価証券報告書を提出させるというほうがわかり易くてよいのではないかと思います。

こんなことを気にする事態に遭遇したくはありませんが・・・

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