電力不足の不可解ー日本版WSJより
ウォールストリートジャーナル日本版のHPで、東京工科大学大学院ビジネススクール教授の尾崎弘之氏が「電力使用制限令発動―「電力不足」不可解」という記事を書いて内容が興味深かったので紹介します。
この記事で知りましたが、電気料金が諸外国に比べて高いのは、従来平均的な停電時間が少なく供給信用度が高いためと説明されていたそうです。同氏はそうだとするならば、いつ停電が起きるかわからない状況になったのであれば、電気料金は下がるはずのところ、むしろ値上げの方向で話が進んでいるのはおかしいと主張しています。
また、当初発表されていた電力供給能力から1000万KW以上も供給能力の発表数値が増加した主な要因は「当初、揚水発電をカウントしていなかったことである。揚水発電は夜間の余剰電力を使ってダムの水位を上げ、翌日の昼間にダムの水力発電を使う「蓄電設備」である。揚水発電は通常、出力調整が困難な原発の余剰電力を貯めるために使われる。ところが、被災後、東電管内の多くの原発が稼働を停止したので、揚水発電が不要になったということが、供給予定量に揚水発電がカウントされなかった理由のようだ。」としています。
これが本当だとすると、あまりにずさんというか、知恵が足りないというか本当に大丈夫なのかと改めて感じます。
発表されている電力供給量も本当なのか(少なめに発表されているのではないか)という疑念は多くの人がもっているものではないかと思います。これから暑さが厳しくなっていきますが、無駄な節電に協力して熱中症などで命を落とすような人がでないことを願います。
上記記事のURLは以下です。
http://jp.wsj.com/Business-Companies/node_267534
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