控除対象外消費税は交際費等の額にも影響!
以前のエントリでも記載したように、平成23年度税制改正により消費税法が改正されることとなり、平成24年4月1日以降開始事業年度からは、課税売上高が5億円超の事業者については95%ルールの適用がなくなります。
このため課税売上高が5億円超の事業者では、今後控除対象外消費税が発生することになることが予想されますが、考えていなかったところに影響するということがわかりました。どこに影響するのかというと、損金不算入となる交際費の金額です。
結論からすれば、交際費等にかかる控除対象外消費税等については、交際費等の額に加算のうえで、交際費等の損金不算入額を計算する必要があります(「タックスアンサーNO.6917 税抜経理方式の場合」参照)。
この取り扱いは今に始まったことではなく、控除対象外消費税が生じていた会社では従来からそのように処理していたようです。ただ、従来95%ルールの適用により全額を仕入税額控除として処理できていた会社においては、意識しないとまず間違える部分ではないかと思います。
上記の取扱いにより、損金不算入額が増加することになると考えられますが、影響額自体はそれほど大きくはないものと考えられます(税負担が重くなることは間違いないですが・・・)。
ただし、申告書を作成するうえで、交際費等に係る控除対象外消費税を加味した金額を記載しなければならないという手間がかかりますし、これを失念してしまうと税務調査でひっかかることになるので注意が必要です。
まだまだ先の話ですが、こうした些細な手間が増えそうで憂鬱です。
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