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東証の上場基準が緩和されたそうですが・・・

2012年3月6日に、東証は有価証券上場規程等の一部を改正し、東証一部及び二部への上場審査基準を緩和しました。

基準を引き下げてIPOを促進するのがねらいとのことです。

ただし、そうは言っても東証一部および二部への上場基準なので、ハードルは決して低くはありませんが、利益基準および時価総額基準は以下のように変更されています。

1.利益基準
①従来
次のaからcまでのいずれかに適合していること(なおcは下記時価総額基準です)
a.利益の額が、最近2年間において
最初の1年間 …1億円以上
最近の1年間 …4億円以上

b.利益の額が、最近3年間において
最初の1年間 …1億円以上
最近の1年間 …4億円以上? ?かつ? ?最近3年間の総額…6億円以上

②変更後
最近2年間の利益の額の総額が5億円以上であること

なお、上記の「利益」については、従来は「連結経常利益金額又は連結税金等調整前当期純利益金額のいずれか低い額」とされていましたが、変更後は「利益の額については連結経常利益金額」となっています。

利益基準については、最近3年間の基準が撤廃されるとともに、2年の総額基準だけとなっています。ハードルが下がったというよりは上がったような感じもしますが、東証1部ないし2部に上場しようと考える会社であれば、従来の基準でも利益基準が問題となることはあまりなかったのではないかと考えられますので、実質的にはあまり影響ないのではないかと思います。

2.時価総額基準
①従来
時価総額が 1,000 億円以上(かつ、最近1年間における売上高が 100 億円以上であること)

②変更後
最近1年間における売上高が100 億円以上である場合で、かつ、時価総額が500 億円以上となる見込みのあること

なお、上記の場合の時価総額はいずれも上場時見込みの時価総額となっています。
売上高については変更ありませんが、時価総額が1000億円から500億円に引き下げられています。1000億円が500億円となったのは金額的な変動は大きいですが、IPOを促進することになるかと言われれば微妙な感じがします。

また、「純資産の部」の基準は以下のように変更されています。

①従来
上場申請日の直前事業年度の末日における純資産の額が10 億円以上であることが必要

②変更後

上場日における純資産の額が 10 億円以上となる見込みのあることが必要

これもMUSTから見込みになっているので緩和であることは間違いないですが、それほど影響があるようには思えません。

結局のところ、これによってIPOが増えるという感じの緩和ではなさそうです。
上記の他、変更点の新旧対照表は東証のHP(以下URL)で確認することができます。

http://www.tse.or.jp/listing/b_listing/guide/b7gje600000055sf-att/b7gje6000002dxrb.pdf

日々成長

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コメント

  1. ご指摘の通り、この形式基準の変更で実質的に従来と何ら変わることはないだろうなという気が致します。

    上場基準を緩和するのなら、最近は多少審査も緩くなってきているようですが、そもそもIPO時だけ必要以上に身ぎれいさを求める(最も顕著なのが反社チェック)とか、必ずしも東証マターではないですが、上場維持コストを減らすための制度変更をして上場のモチベーションを上げるとか、そのような取り組みを期待したいなあと思います。

      • MAK
      • 2012年 3月 20日

      コメントありがとうございます。

      証券会社の担当者からは、「上場審査は入学試験みたいなものなので」というような説明をよく耳にしますが、上場時だけ必要以上の対応が求められるというのをよく表わした言葉ではないかと思います。

      反社チェックにしても、取引所でも証券会社でも構わないので、反社のリストを開示してくれ!という気がします。逆ギレだということはわかっていますが、一般事業会社に反社を把握できると思わないでもらいたいというのが本音です。

      上場時にある程度高値で資金調達を行って、株価が下落したら上場維持コスト等を理由にMBOというのは笑えません。上場維持コストもそうですが、上場後に新株を発行しようとすると手続きが必要以上に面倒だったりするので、その辺を改善する必要もあるのではないかと思います。

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