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外形標準課税(その5)ー付加価値割(純支払利子その1)

今回は外形標準課税(その5)として、付加価値割の計算に必要となる純支払利子についてです。

1.純支払利子

各事業年度の純支払利子は、各事業年度の支払利子の合計額から、その合計額を限度として、各事業年度の受取利子の額の合計額を控除した金額となります。

そして、支払利子及び受取利子については、法人税の処理を前提として取り扱われることになっています。したがって、たとえば法人税法において短期前払費用の適用を受ける支払利子は、外形標準課税においても法人税と同様に支払利子として取り扱われます。

2.支払利子

支払利子は、法人が各事業年度に支払う負債の利子を意味します。これには、その事業年度において支払う手形の割引料、社債の発行等をした場合の金銭債務に係る収入額がその債務額に満たない場合の金額その他経済的な性質が利子に準ずるものでその事業年度にその事業年度に係るものが含まれます。

3.受取利子

受取利子は、法人が各事業年度において支払を受ける利子を意味します。これには、その事業年度において支払いを受ける手形の割引料その他経済的な性質が利子に準ずるものでその事業年度に係るものが含まれます。

4.売上債権に重要な金利部分が含まれる場合

金融商品会計の実務指針130項では、以下のように定められています。

売上債権(受取手形を含む。)等に重要な金利部分が含まれている場合、当該債権を取得したときにその時価(現在価値)で計上し、決済期日までの期間にわたって償却原価法(利息法又は定額法)により金利部分を各期の純損益に配分する。

「重要な金利部分」となっているので、この規定を適用しなければならないことは多くはないと思いますが、仮に当該規定を適用して会計処理を実施していた場合に償却原価法で認識された金利相当額が外形標準課税上どのように取り扱われるのかが問題となります。

この点、法人税法では法人税基本通達2-1-24の(注2)には以下のように記載されています。

2 資産の販売等に伴い発生する売上債権(受取手形を含む。)又はその他の金銭債権について、その現在価値と当該債権に含まれる金利要素とを区分経理している場合の当該金利要素に相当する部分の金額は、当該債権の発生の基となる資産の販売等に係る売上の額等に含まれることに留意する。

上記から、法人税法上は会計上実務指針130項にしたがって処理された金利部分は存在しないものとして取り扱われ、売上額全額を売上時に益金算入することとなっています。

前述のとおり、外形標準課税上の取扱いは法人税上の取扱いを前提とすることとされていため、その原則に従うと、実務指針130項の処理によって会計上認識された金利部分については外形標準課税上は受取利子には含まれないということになるようです。

遅々として進みませんが、今回はここまでとします。

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