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雇用保険法等の改正(平成28年)-その3

平成28年3月29日に成立した「改正雇用保険法」「改正育児・介護休業法」の残りの確認です。

8.介護を行う労働者の所定労働時間の制限

以前から育児を行う労働者では認められていた制度ですが、平成29年1月1日より介護を行う労働者については、労働者が請求した場合には所定労働時間を超える労働をさせることができなくなります。

なお、労使協定の締結により以下の労働者を適用除外とすることができるとされています。

  1. 当該事業主に引き続き雇用された期間が1年に満たない労働者
  2. 1週間の所定労働日数が2日以下の者

さらに所定労働時間の短縮措置についても改正が行われています。前述の通り、所定労働時間の短縮措置を受けた日数と介護休業93日の通算が行われなくなることに伴い、「介護のための所定労働時間の短縮等の措置」については、措置期間が「連続する九十三日」から「連続する三年」に延長されています。

9.介護休業給付金の支給率の変更等

介護休業中の所得保障を手厚くし介護離職を減少させることを目的として、平成28年8月1日より介護休業に対する給付金の支給率が引き上げられます。

給付額は休業開始時賃金日額×支給日数×支給率で計算されますが、現在の支給率が40%であるのに対して改正後は67%となります。

さらに「休業開始時賃金日額」について、現行法では30歳以上45歳未満の賃金日額の上限(14,210円)が適用されていますが、平成28年8月1日以降は45歳以上60歳未満の上限額(15,620円)が適用されるようになります。

もっとも、賃金日額の上限額は毎年8月1日に改定されてますので、実際に適用される金額は上記とは異なる可能性があります。

以上のように介護休業の給付は改善されていますが、給付額の改善は介護保険料の上昇として労働者に当然跳ね返ってくるのではないかと想像されます。

10.マタハラ防止等の雇用管理上の措置

今回の改正により「職場における育児休業等に関する言動に起因する問題に関する雇用管理上の措置」が新設されました。

分かりやすくするとマタハラ(マタニティ・ハラスメント)の防止策で、事業主に雇用管理上の措置が義務づけられました。

条文上は「当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置」を講ずるとされていますが、具体的な内容については今後指針で定められるようです。

11.派遣先事業主の措置義務

男女雇用機会均等法および労働者派遣法が一部改正され、派遣先事業主も派遣労働者を雇用する事業主とみなされ一定の措置を講じることが義務となりました。

具体的には上記のマタハラ防止策について、派遣先事業主は派遣労働者についても事業主として雇用管理上必要な措置を講じる必要があるとされています。

また、派遣先事業主は派遣労働者についても事業主として、育児・介護休業法に規定されている不利益な取扱いの禁止(育児休業の申出・取得、介護休業の申出・取得など)が適用されることとなりました。

これらの改正も平成29年1月1日より施行されます。

以上様々な改正が行われていますので、規程の改定、労使協定の締結、業務フローの見直しなど、施行日を勘案して対応していくことが必要となります。

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