閉じる
閉じる
閉じる
  1. 18監査事務所が会計士資格を誤表記で有報訂正が必要らしい
  2. 内部統制新基準が2025年3月期より適用に(公開草案)
  3. デューデリジェンス(DD)費用の税務上の取り扱い
  4. テレワークの交通費、所得税の非課税限度額適用の有無は本来の勤務地で判断…
  5. プライム市場上場会社、88.1%が英文招集通知を提供
  6. タクシー、インボイス対応か否かは表示灯での表示を検討?
  7. 副業の事業所得該当判断の金額基準はパブコメ多数で見直し
  8. 総会資料の電子提供制度、発送物の主流はアクセス通知+議案等となりそう
  9. 押印後データ交付の場合、作成データのみの保存は不可(伝帳法)
  10. 四半期開示の議論再開(第1回DWG)
閉じる

出る杭はもっと出ろ!

平成29年度税制改正による役員報酬制度の改正

平成28年度税制改正によって、リストリクテッド・ストックが事前確定届出給与の対象となるなど、一定の緩和が図られましたが、平成29年度税制改正によって、さらに役員報酬の柔軟な活用を可能とする見直しが図られる予定となっています。

「平成29年度税制改正について(一般社団法人日本経済団体連合会 経済基盤本部 神谷智彦 氏)」(T&A master No.675)によると、具体的な変更点は以下のとおりとされています。

  • リストリクテッド・ストックについて、損金算入となる対象が自社及び直接の完全子会社の役員に限られていたが、完全子会社以外の子会社の役員への報酬付与についても損金算入の対象とすることが可能となる。
  • 非居住者である役員についても、損金算入の対象とすることが可能となる。
  • 利益連動給与に関する算定指標について、現行の利益に関する指標のほか、株価等についても対象に加えられる。
  • 単年度指標だけでなく、複数年度にわたる指標も対象となる。これにより、パフォーマンスシェア(中長期の業績目標の達成度合い応じて、株式を役員に付与する報酬類型)や在任時に付与する株式報酬信託(株式交付信託)も新たに損金算入の対象となる。
  • ストック・オプション、利益その他の指標を基礎として算定される退職給与が、役員給与税制上の制度として整理され、事前確定届出給与や利益連動給与の要件を満たした場合にのみ、損金算入が認められることとなる。
  • そして上記記事において、平成29年度税制改正をふまえた役員報酬制度の整理として掲げられていた表が分かりやすかったので紹介します。

    yakuinhoushu

    上記の①類型、②類型はそれぞれ以下のとおりです。

    ①類型…一定の時期に確定した金額又は数を交付する役員報酬。税務署への事前届出が必要(法人税法34条1項2号)。
    ②類型…1年以上の期間の業績に連動した金銭、株式等を交付する役員報酬。報酬諮問委員会への諮問や有価証券報告書での開示等の手続きが必要(法人税法34条1項3号)。

    実際にリストリクテッド・ストックやパフォーマンスシェアなどを利用する機会があるかどうかはわかりませんが、コーポレートガバナンスコードにおいても、「経営陣の報酬については、中長期的な会社の業績や潜在的リスクを反映させ、健全な企業家精神の発揮に資するようなインセンティブ付けを行うべきである。 」とされていますので、税制改正の内容についても頭に入れておいて損はなさそうです

    関連記事

    1. 数カ月間の役員報酬減額、戻した後の損金算入はどうなる?

    2. 業績連動給与-損金算入要件を充足しないと考えられる有報記載事例と…

    3. 業績連動給与の要件緩和と厳格化

    4. ESG指標に連動するPSUの一部を損金算入した事例

    5. 直近3ヶ月の譲渡制限付株式報酬制度導入企業は89社と拡大中!

    6. 分掌変更時に報酬を1/3にしても役員退職給与の損金算入が否定され…




    カテゴリー

    最近の記事

    ブログ統計情報

    • 12,946,902 アクセス
    ページ上部へ戻る