閉じる
閉じる
閉じる
  1. トーマスクック社の破綻とKAM
  2. 改正項目の「事業等のリスク」、2019年3月期の早期適用は26社
  3. 証券取引等監視委員会が令和元年の「開示検査事例集」を公表
  4. 清流監査法人に業務改善命令
  5. 収益認識会計基準の注記事項等が明らかに
  6. 社有車運転中の音声をドライブレコーダーで強制的に録音することの可否
  7. 通達に従った税務処理を否認する課税処分が司法でも相次いで容認されている…
  8. ASBJ LIBOR公表停止対応で契約の条件変更とヘッジ会計に関する論…
  9. 監査役協会-監査役会への監査役選解任件の付与等を提言
  10. ムゲンエステートがマンション仕入控除訴訟で敗訴-東京地裁
閉じる

出る杭はもっと出ろ!

消費税増税施行日をまたぐ適用税率ー間違いやすい3つのポイントとは?

来月1日から消費税が10%に増税されますが、施行日をまたぐ消費税の適用税率について、間違いやすい3つのポイントがT&A master No.802の特集記事で解説されていました。

まず、基本的な考え方としては、資産の譲渡等が行われた時に適用税率を判断することとなります。一方で、一定の要件に該当する場合には8%が適用される経過措置が認められています。経過措置が認められる取引は以下の10個です。

  1. 旅客運賃等
  2. 電気料金等
  3. 工事の請負等
  4. 資産の貸付け
  5. 役務の提供
  6. 予約販売に係る書籍
  7. 特定新聞
  8. 通信販売
  9. 有料老人ホームの介護に係る入居一時金
  10. 家電リサイクル法に基づくリサイクル料金等

上記の記事は経過措置に関するものではなく、経過措置の詳細については割愛しますが、経過措置について一つだけ確認しておくと、経過措置の適用は任意で選択できるものではなく、経過措置の対象となる取引は必ず経過措置を適用しなければならないものとなっています。

さて、上記記事で取り上げられていた、間違いやすいポイントの一つ目は、売上計上方法により適用税率が異なるケースです。

これは、商品を9月30日に店頭で販売したものの、商品の発送は倉庫等から10月1日以降に発送したというようなケースにおいて、販売時の消費税は8%か10%となるのかというものです。

結論としては、販売者が継続してどのタイミングで売上を計上していたかにより異なるとされています。仮に、店頭での販売時に継続して売上を計上している場合であれば、商品の発送が10月1日以降であっても、10月1日前の販売については旧税率が適用されるとのことです。一方で、継続して出荷基準により売上を計上していた場合には10%が適用されるとされています。

なお、この記事では出荷基準で売上を計上しているケースにおいて「前回の8%引上げ時の際には、顧客とトラブルを避けるため、多くの小売店が増税分を負担したケースが多かったようだ」とされています。また、前回増税時にトラブルが多かったのは、経過措置の対象とならない通信販売において着荷基準で売上を計上していたケースだと述べられています。

間違いやすいポイントの2つめとして紹介されていたのは、売手と買手で計上基準が異なる場合の適用税率についてです。

これは、出荷基準で売上を計上している売主が9月30日に8%で売上を計上し、その商品等が10月1日以降に買主に納品された場合に、買主は仕入税額控除を8%で計算するのか10%で計算するのか(10%で仕入税額控除できるのか)という問題です。

買主としては10%で仕入税額控除したいところですが、「この点、請求書等でその取引に係る消費税率が明らかな場合には、買手側はその税率で仕入税額控除の計算を行うこととなる」とされています。理由としては、仕入税額控除は税の累積が生じることがないようにするための制度であるので、前段階の取引で課された消費税額は、原則としてそのままの金額を基礎として仕入税額控除されることとなっているためと説明されています。

としつつも、「現行実務では、新税率で仕入税額控除を行うケースが多いだろう。現行では、請求書等に適用税率を書く必要がなく、適用税率が明らかでないケースがほとんどだからだ。」とのことです。

なお、請求書等で適用税率が明らかでない場合のステップとしては、①相手に適用税率を確認し、②①の確認が困難な場合には、自己の会計処理により算出した仕入税額を基礎として仕入税額控除することが認められているとのことです。

相手に確認することが困難というのが、件数が多く、事務負担的にいちいち確認できないというレベルでよいのであれば、税率が不明であれば10%で仕入税額控除を計算することが可能ということになると考えられますが、それ以上のことを求められるとなるとなかなか厳しいものがありそうです。また、仮に税込金額のみが記載され、税率が不明であったとしても8%で割り返すと割り切れ、10%で割り返すと割り切れないというようなケースにおいて、8%が適用されていそうな取引について10%を適用してよいかというのも仕訳をきる側としては悩ましいところです。

間違いやすいポイントとして取り上げられていた3つ目は、資産の貸付けに係る前受金の取扱いです。

これは2019年9月に9月~翌年8月の1年間分の資産の貸付けの対価を受領したような場合に、全ての期間について8%が適用できるかという問題です。この点については、何回か取り上げていますが、結論としてはこのようなケースにおいて、全ての期間に対して8%を適用することはできないとされ、「一般的な実務では月ごとに分け、令和元年9月分は旧税率、10月分以降は新税率とする処理を行うケースが多いことだろう」とされています。

最後に、賃料を後払いで受領しているようなケースにおいて、消費税基本通達9-1-20の取扱い(→契約または慣習によりその支払を受けるべき日を資産の譲渡等の時期とするというもの)に従って、9月分の賃料を10月に受領している場合に適用税率が10%になるのかという点については、「シンプルに10月分の資産の貸付は新税率、9月分の資産の貸付は旧税率として考えた方がよいであろう」とされています。

関連記事

  1. 監査契約締結も2013年9月末までが少しお得らしい

  2. 平成23年度税制改正による消費税改正-95%ルールの見直し

  3. 消費税(その8)-個別対応方式勘定別留意点2

  4. 大企業経理マンでも見落としがちな消費税項目③ーリバースチャージ

  5. メルカリの仕入税額控除否認のロジックとは?

  6. Google広告が2019年4月から仕入税額控除の対象になってい…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

カテゴリー



ブログ統計情報

  • 8,837,998 アクセス
ページ上部へ戻る