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株式交付(その6)-その他手続き(事前開示・総会決議・事後開示など)

今回は株式交付制度における事前開示・株主総会決議・事後開示(会社法816条の2、816条の3第1項、816条の10)等の手続きについてです。

1.事前開示手続

 株式交付親会社は、株式交付計画備置開始日から効力発生日後6か月を経過する日までの間、株式交付計画の内容を記載した書面等をその本店に備え置き、その株主及び債権者による閲覧等に供しなければならないとされています(会社法816条の2第1項)
 
 ここで「株式交付計画備置開始日」とは以下のいずれか早い日とされています(同条2項)。

①株式交付計画について株主総会の承認が必要なときは、当該株主総会に比の二週間前の日(総会の目的事項について株主全員の同意があることにより、株主総会の決議があったものとみなされる場合は、その目的事項の手案のあった日)

②株式交付親会社の株主に対する株式交付を実施する旨、株式交付子会社の商号及び住所の通知又は公告(効力発生日の20日前までに実施が必要)。

③債権者の異議申立手続きが必要とされるときは、公告の日または催告の日のいずれか早い日(同条2項3号、816条の8第2項)。なお、債権者による異議申立期間は1ヶ月を下ることができないとされています。

2.株式交付計画の株主総会による承認

(1)原則
 株式交付親会社は効力発生日の前日までに、株主総会の特別決議によって、株式交付計画の承認を受けなければならないとされています(会社法816条の3第1項、309条2項12号)。

(2)例外(簡易手続)
 株式交付において交付する対価の合計額の株式交付親会社の純資産額に対する割合が5分の1を超えない場合には、株主総会の(特別)決議は不要とされています(816条の4第1項本文)。
 
 ただし、株式交付親会社にいわゆる差損が生じる場合、株式交付親会社が公開会社でない場合又は株式交付親会社の株主の一定割合が株式交付に反対する旨を通知した場合には、株式交付計画につき株主総会の特別決議によって承認を受けなければならないとされています(816条の4第1項ただし書、2項、816条の3第2項、会社法施行規則213条の6)。

(3)差損が生じる場合の説明義務
 株式交付親会社で差損が生じる場合、取締役は株主総会において、その旨を説明しなければならないとされています(816条の3第2項)。
 

3.反対株主の株式買取請求

 株式交付親会社は、効力発生日の20日前までに、その株主に対し、株式交付をする旨、株式交付子会社の商号、住所を通知しなければならないとされており(816条の6第3項)、反対株主は、原則として株式交付親会社に対して自己の有する株式を公正な価格で買い取ることを請求することができるとされています(816条の6第1項)。
 ただし、株式交付計画につき株主総会の承認を要しないとされる場合には、株式交付親会社の株主は株式買取請求をすることができないとされています(816条の6第1項ただし書)。
 

4.債権者異議申立手続

 株式交付に際して、株式交付子会社の株式及び新株予約権等の譲渡人に対して交付する金銭等が株式交付親会社の株式に準ずるものとして法務省令で定めるもののみである場合以外の場合には、株式交付親会社は債権者異議手続をとらなければならないこととされています(816条の8)。
 「株式交付親会社の株式に準ずるもの」は、株式以外で交付される対価の総額が株式を含む対価総額の5%未満である場合の、株式以外の金銭等を意味します(会社法施行規則237条)。例えば、株式交付比率の端数を調整し、端数分は現金を対価とすることとした場合に、現金対価相当額が対価総額の5%未満であれば「株式交付親会社の株式に準ずるもの」に該当しますので債権者異議手続は不要ということになります。
 
 株式交付親会社は、異議申立の機会を確保するため、官報への公告としれたる債権者への催告が必要とされています(816条の8第2項)。ただし、会社の公告方法として新聞公告や電子公告を定款に定めている場合に、その方法で公告をする場合には、知れたる債権者への催告は不要とされています(816条の8第3項)。いずれにしても官報への公告は必要とされるという点に注意が必要です。
 
 なお、債権者が異議を述べたときは、株式交付親会社は、原則として当該債権者に対し、弁済し、若しくは相当の担保を提供し、または当該債権者に弁済を受けさせるさせることを目的として信託会社等に相当の財産を信託すなければならないとされています(816条の8第5項)。
 

5.事後開示手続

 株式交付親会社は、効力発生後遅滞なく、株式交付に際して株式交付親会社が譲り受けた株式交付子会社の株式の数、効力発生日等を記載した書面等を作成し、効力発生日から6か月間、当該書面等を本店に備え置き、その株主及び債権者による閲覧等に供しなければならないとされています(816条の10、会社法施行規則239条の9)。

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