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GoToトラベル-地域共通クーポン利用も全額が課税仕入

前回に引き続き、GoToトラベルを出張等で利用した場合の取扱いについてです。今回は地域共通クーポンを利用した場合の処理ですが、この点についても税務通信3624号の税務の動向で取り上げられていました。

旅行先の土産物店等で利用できる地域共通クーポンは、旅行代金の15%相当とされており、旅行者に給付されるものです。ただし、紙クーポンは券種が1,000円、電子クーポンは券種が1,000円、2000円、5,000円のに限られるので、厳密に旅行代金の15%相当になるわけではありません。

端数処理については、「Go To トラベル事業(地域共通クーポン)」(観光庁)によると、端数が500円以上の場合は1,000円が付与されるとされています。また、一人一泊当たり6,000円が上限となっています。

この地域共通クーポンの取扱いの結論としては、「国税庁に取材したところ、旅行代金の充当と同様に、販売商品の対価の額は変わらず、その販売商品の対価の全額が消費税の課税対象となるとのこと」です。

例えば、GoToトラベル対象の22,000円の商品(旅行)を選択した場合、22,000円×15%=3,300円なので、この場合は300円が切捨てられて旅行者は3,000円の地域共通クーポンを受領することができるという計算になります。

仮に出張でGoToトラベルを利用して、取引先等の接待で5,500円の飲食をおこない、このうち3,000円を地域共通クーポンで充当したという場合、税務通信の記事で示されていた仕訳によると、以下の二つのパターンがあるとのことです。

1.従業員との間で地域共通クーポン分も含めて精算する場合

なお、税務通信の記事では、通常こちらだと考えられるとされています。

借)接待交際費 5,000
  仮払消費税  500
  
  貸)現金 5,500
  
実際従業員のキャッシュアウトは2,500円(5,500円-3,000円)ですので、従業員はその分キャッシュを得ることができるということになるようです。前回取り上げた、旅行代金の35%分も同様の取扱いとされていますので、1泊であってもそこそこの金額になるのではないかと考えられます。
  

2.従業員との間で地域共通クーポン分も含めて精算しない場合

この場合であっても、全額が課税仕入になることは同様であるため、差額は雑収入(消費税は不課税)で処理することとなるとのことです。

借)接待交際費 5,000
  仮払消費税  500
  
  貸)現金  2,500
   雑収入 3,000

GoToトラベルの支援額を出張者個人に帰属させるのか、法人に帰属させるのかという考え方の違いといえると考えられ、どちらをとるかは会社の考え方次第だと思います。

さて、上記のケースでは利用額が地域共通クーポン分よりも大きいケースとなっていますが、逆のケースの場合の取扱いについても、税務通信の記事で取り上げられていました。

逆のケースが問題となるのは、おつりが出ないためです。例えば2,750円の利用額に対して地域共通クーポン3,000円を使用した場合、250円は切捨てられるということになります。

この場合は、レシート等で通常販売価格が表記されている場合とレシート等で商品の通常販売価格とおつり相当の金額を区分していない場合で取扱いが異なるとされています。

そもそも、レシート等で通常販売価格が表記されていないケースがあるの?という疑問が生じるのではないかと思いますが、「地域共通クーポンの利用ではお釣りが出ないため、レシート等で商品の通常販売価格とお釣り相当の金額を区分せず、レシート等での販売価格をクーポン券の金額と同額に変更する店舗もあるようだ」とのことです。

上記記事に示されていた仕訳を参考に、2,750円の利用額に対して地域共通クーポン3,000円を使用した場合の仕訳を示すと以下のとおりとなります。

1.レシート等で商品の通常販売価格を表記している場合

①従業員との間で地域共通クーポン分も含めて精算する場合

借)接待交際費 2,500
  仮払消費税  250
  
  貸)現金 2,750

②従業員との間で地域共通クーポン分も含めて精算しない場合

借)接待交際費 2,500
  仮払消費税  250
  
  貸)雑収入 2,750
  

2.レシート等で商品の通常販売価格とお釣り相当の金額が区分されていない場合

この場合、クーポン券の金額で販売していることになるため、店舗側はクーポン券の額面を税込売上とし、購入者側も、店舗のレシート等の表記に応じて、クーポン券の額面が税込の課税仕入れの金額となるとのことです。

よって、上記と同じ前提で購入者側の仕訳を示すと以下のとおりとなると考えられます。

①従業員との間で地域共通クーポン分も含めて精算する場合

借)接待交際費 2,728
  仮払消費税  272
  
  貸)現金 3,000

②従業員との間で地域共通クーポン分も含めて精算しない場合

借)接待交際費 2,728
  仮払消費税  272
  
  貸)雑収入 3,000
  
ちなみに、切り捨てが生じる場合の店舗側の処理はどうなるかですが、レシート等で商品の通常販売価格を表記している場合は切捨て分は雑収入として処理し、レシート等で商品の通常販売価格とお釣り相当の金額を区分していない場合は、クーポン額面を税込の売上額として処理することとなるそうです。

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